作品情報 2020年日本映画 監督:二宮健 出演:北村匠海、山本舞香、伊勢谷友介 上映時間101分 評価★★★(五段階) 観賞場所:川崎チネチッタ 2020年劇場鑑賞238本
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【ストーリー】
渋谷のとんかつ屋の跡取り息子、勝又揚太郎(北村匠海)は、とんかつ屋としては半人前。毎日キャベツを切るばかりの冴えない日々を送っていた。ある日、クラブにとんかつ弁当を配達したことがきっかけで、大物DJの尾入伊織(伊勢谷友介)と知り合い、DJになればイケてる生活が送れると思い込む。
友人たちとネットでとんかつの被り物をしてとんかつDJと配信したところ、妙にバズる。最初は弟子をとらないといった尾入も、家賃滞納でアパートを追い出されたことから、揚太郎の友人、室満天(加藤諒)の実家のビジネスホテルに転がり込み、揚太郎の師匠になることに。尾入の紹介でクラブデビューが決まった揚太郎は、憧れの美女苑子(山本舞香)の前でいいところを見せようとして大失敗してしまう…
【感想】
プロット自体はそれほど複雑なのではないのに、揚太郎の友人たち(加藤、栗原類、前原滉、浅香航大)が妙なノイズになってしまい、脚本に突っ込みをあたえてしまいました。この手の作品は決意→挫折→修行→成功というのが王道でしょうが、揚太郎が失敗したのも、成功したのもどういう評価なのかがわかりにくい。また、揚太郎よりもほかの友達がクラブで目立ってしまっているのも、逆効果でした。
そもそもとんかつのネット配信で人気がでたのだから、そのまま色物としていく道もあったはずなのです。そのときのDJぶりと、ラストで盛り上がるDJとの違いというのが、見分けがつきません。これがスポーツだったらあからさまに練習によってうまくなったという表現ができるのでしょうけど、なんであれでうまくなったと周囲が評価するのかがわかりませんでした。
また苑子の心情もなぞであり、どうして揚太郎のことが好きになるのかが見ていてさっぱりわかりませんでした。そもそも、ヒロインとしての存在が薄っぺらく、何を考えているのかもわからないのですよね。とんかつの揚げかたも父親(ブラザートム)がこだわるわりには、何が秘伝かもわからないし。どうせエンタメなんだから、そのへんをわかりやすくしてもらったほうがという気はします。
ともあれ、クライマックスのクラブシーンでとんかつDJが活躍して、みんなが踊るのをみたら、設定の穴に文句をつけるのも野暮だと思うようになりました。山本だけでなく、揚太郎の妹役の池間夏美もかわいいし、ブラザートムの強面だけど家族ととんかつを愛しているパパぶりもかわいいし、見終わったあとハッピーになるなら、それもありかな。
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