2020年11月26日

泣く子はいねぇが

 今年は活躍が著しい仲野太賀の主演作。似たような役柄で主演した「生きちゃった」が公開されたばかりですが、こちらの主人公はちょっと同情できなかったかな。
 
 作品情報 2020年日本映画 監督:佐藤快磨 出演:仲野太賀、吉岡里帆、 柳葉敏郎 上映時間108分 評価★★★(五段階) 観賞場所:109シネマズ港北 2020年劇場鑑賞251本



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 【ストーリー】
 ナマハゲの伝統行事が続く秋田県男鹿市。後藤たすく(仲野太賀)は娘が生まれても父親としての自覚に乏しく妻のことね(吉岡里帆)をいらいらさせていた。大晦日、ナマハゲ保存会の夏井会長(柳葉敏郎)に頼まれ、ことねの反対を押し切ってナマハゲに参加したたすくだが、酒を飲みすぎて泥酔し、真っ裸になって道を歩いている姿がテレビで中継されてしまう。

 前代未聞の大不祥事に、ことねにも愛想をつかされ逃げるように上京したたすく。だが2年たっても居場所を見つけられずに、もう一度故郷に帰る決心をした…

 【感想】
 秋田県では鬼滅の刃を抜くヒットぶりだそうとか。ナマハゲがそれだけ秋田のシンボルなのでしょう。ただ、裸で通りを走るというのは確かに不祥事ですが、それで村八分みたいになっちゃうというのは田舎の閉鎖性がひしひしと伝わってきて、秋田を上げているわけでもないのですが。

 それはさておき「生きちゃった」の厚久は、感情表現は乏しいけどまだ何を考えているか理解はできました。でも、たすくは何を考えているのかまったくわからない。しっかりものの母親(余貴美子)とも仲が良いし、同世代の親友(寛一郎)もいる。何より、ことねのような美人と結婚できただけで人生ハッピーのはずなのに、何に鬱屈しているのか。田舎の閉鎖性が嫌だというのなら、序盤にそういうところをみせてくれればまだわかったのですが。

 東京にいっても居場所がなく、フットサルコートの年下の同僚(古川琴音)にふらふらしちゃうのは、たすくの中身のなさを表しています。でも、秋田で泥酔しちゃうまでストレスを感じていたのはなぜなのかと思ってしまいました。とにかくなんでも不満をもつ薄っぺらい人間として描いているのなら、個人の問題でしかなく、あまり思い入れできませんでした。

 出演者のなかでは吉岡が普段と違った感じのやつれはてた表情が印象的。また、古川の小悪魔的演技もよかったです。ところで、本当にナマハゲって滅亡寸前なんでしょうかね。裸1つで何百年も続く行事が滅亡しちゃうのだったら、それはそれですごい話だと思うのですが。
posted by 映画好きパパ at 06:29 | Comment(0) | 2020年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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