作品情報 2020年アメリカ、イギリス映画 監督:ニーシャ・ガナトラ 出演:ダコタ・ジョンソン、トレイシー・エリス・ロス、ケルヴィン・ハリソン・Jr 上映時間:114分 評価★★★★(五段階) 観賞場所:TOHOシネマズ日本橋 2020年劇場鑑賞280本
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【ストーリー】
伝説的な歌姫グレース(トレイシー・エリス・ロス)は最近ではヒット曲がなく、ベストアルバムなどでお茶を濁していたが、コンサートはどこもいっぱいの超大物。子供のころからグレースにあこがれていた付き人のマギー(ダコタ・ジョンソン)は雑用に追われながらも、グレースに信頼されていた。
マギーはグレースに新曲を出すように提案したが、プロデューサーのジャック(アイス・キューブ)に却下され、自分がプロデュースしたいのだったら新人を見つけてこいといわれる。スーパーで音楽好きの若者デヴィッド(ケルヴィン・ハリソン・Jr)と偶然出会ったマギーは、彼の天才的な歌声を聞き、彼をプロデュースしようと思いつくが、付き人の忙しい業務との両立は大変で…
【感想】
陰謀渦巻くショービジネスの世界と思いきや基本的には悪人はいません。マギーと衝突するジャックの言い分も、彼の立場からすればわかるもの。グレースのわがままも、マギーからすれば信頼の証であり、むしろうれしいくらいにみえます。
しかし、楽しいけど雑用の日々で終わるのでなく、自分の夢が何なのかしっかりとわかっていて、何とかして夢の実現にむけて頑張ろうとするマギーの意気込みは応援したくなります。考えが浅くて失敗することもありますが、それでもみんなの心をうつような曲のプロデュースをしたいという彼女の熱意は応援したくなります。まさに音楽業界版プラダを着た悪魔というキャッチフレーズの通りです。
だから、グレースともデヴィッドとも衝突したりすることもあるけれど、彼女の歌への情熱と、人を騙そうとしない頑張り屋であることは認めていました。それが周囲にも良い影響を与えていきます。こういう性善説で作られた作品はみていてほっとします。また、日本の副題もおみごとで、ふたりでかなえる夢とはどういうことなのか、見終わって思わずにんまりしてしまいます。
そして、オリジナルの楽曲や僕でもしっているような有名な曲がふんだんにながれますし、「ホテルカリフォルニアはべたすぎる」とか音楽談義はにんまり。本作の音楽プロデューサー、ロドニー・ジャーキンスはマイケル・ジャクソンからレディー・ガガ、ビヨンセまで手掛けたことがある超大物。また、グレース役のトレイシー・エリス・ロスはダイアナ・ロスの娘で、アイス・キューブも本業はラッパーです。それゆえにこういう音楽映画にふさわしい選曲ができたのでしょう。登場人物たちの思いも、実は結構リアルなのかもと思ってしまいました。とにかく映画館の大音響で聞くだけでも満足できます。
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