2021年01月04日

Away

 ラトビアの若手ギンツ・ジルバロディス監督がたった一人で作った独特のアニメ。セリフは一言もなく、すごい不思議な世界に迷い込み、なんだかわからないけどすごかった。

 作品情報 2019年ラトビア映画アニメ 監督:ギンツ・ジルバロディス  上映時間:98分 評価★★★★(五段階) 観賞場所:新宿武蔵野館 2020年劇場鑑賞297本



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 【ストーリー】
 飛行機事故でたった一人生き残った少年は謎の黒い巨人に追いかけられる。森で地図とオートバイを見つけた少年は、助けた小鳥とともに島を駆け抜け、巨人から逃げようとする…

 【感想】
 効果音とBGMはあるけれど、セリフはいっさいありません。説明も一切なく、みている観客が想像するしかありません。おそらく黒い巨人は死を象徴しているのだろうけど、そう考えると非常に哲学的なあれこれを考えてしまいます。

 登場人物は少年だけですが、小鳥をはじめ黒猫、亀、象などいろいろな動物がでてきます。それが何の暗喩なのか気になるところもあるのですが、とにかく、バイクで山、砂漠、森林、水上とさまざまな場所を駆け抜ける疾走感と、これまでに見たことのないセンスに、次は何が起こるのだろうと、ひたすら気にかかります。

 少年も動物たちも、ちょっと昔懐かしいキャラデザインになっています。黒い巨人もどことなく昔の宮崎アニメに出てきそうな感じ。それぞれがどんなふうに動いて、それが何の意味があるのか、とにかく幻想的な独特の世界にひたれます。

 アニメならではの表現方法を十二分にいかし、監督がたった1人で3年間も作っていたのが納得できる、他に類を見ない作品。癒されるか、退屈と感じるかは人それぞれでしょうが、他では得られない映画体験にひたれることは間違いなしです。ラトビア映画を観たのも初めてですし、なかなか面白い経験をしました。
posted by 映画好きパパ at 07:00 | Comment(0) | 2020年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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