ブルース・リーの師匠でもある武道家イップマン(葉問)の伝記映画。非常にオーソドックスな作りだけど、観客動員が5000人を超えたら日本未公開のイップ・マン序章を上映するというキャンペーンもあり、話題となった作品です。
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【ストーリー】
1950年、中国本土を逃れ、香港に移り住んだイップ・マン(ドニー・イェン)は、詠春拳の道場を始めるが、弟子になる人物はおらず、貧乏生活を続けていた。ある日、道場破りに来た青年、ウォン(ホヮン・シャオミン)をあっという間に破ると、ウォンは友人とともに、イップ・マンの弟子になる。
ウォンが香港の武道界の大物ホン(サモ・ハン・キンポー)の弟子とトラブルになった。ホンはイップ・マンに香港で道場を開きたければ、各流派の道場主と闘う掟があると告げた。イップ・マンは道場主を次々と倒し、ホンと決戦に望むが、両者の腕は互角で引き分けになる。二人は立場は違えども、互いの腕を認め合った。当時、香港は英国の統治下にあり、中国人は英国人にバカにされていた。英国のボクシングチャンピオン、ツイスター(ダレン・シャラヴィ)は中国武術を侮辱し、道場主を次々に破り、とうとう、死者まででた。イップ・マンは中国武術の誇りのために、ツイスターと対決する。
【感想】
古き良き香港映画をみているようで、安心感はあるけど、目新しさは感じない。特に武術のシーンは、ワイヤーなどを使ったアクションは健在だし、ボクシング対空手という異種格闘技を行うことで、カメラワークにも工夫を凝らしているとはいえ、単にあてているみたいで、トニー・ジャーはもとより「カラテガール」に比べても、古風に感じられた。
また、格闘の合間にコミカルなシーンをはさんだり、ベテランのサモ・ハンがワイヤーを使って、空を飛ぶようなアクションを見せたりというのも80年代の香港アクション映画を彷彿とさせる。ちょっとノスタルジックになりながらも、お気楽に楽しめました。まあ、ロッキー1とロッキー4を見ているようなものだけど。
イップ・マンが、常に謙譲の精神を持つ武道家というのも、東洋的な発想で、実際のボクシングなど格闘技の対戦前の会見をみると、相手を挑発するセリフをいうのは当たり前。だから、ツイスターの発言も、実際にはありそうと思ったけれど、当時、英国に占領、バカにされている中国人のナショナリズムをあおるには十分だったのかも。
ところで、1作目と2作目を見比べると、舞台は15年たっているのに、イップ・マンの子供が全然成長していないのだけど、なぜだろう。中国人はそんなことは些細なことだと気にしないのだろうか。また、60年前の試合なのに、ラウンドガールがいることがツボに入りました。採点は6.5(新宿武蔵野館)
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