【ストーリー】
高校の倫理教師の高柳(山田裕貴)。倫理は選択科目であり、受験にも大きな影響がないため、受ける生徒たちも多くない。一見、ぶっきらぼうで無口な高柳だが、観察眼は鋭く、生徒たちの悩みを真剣に受け止め、倫理教師らしく哲学的な会話で生徒たちの問題を解決していく。
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【感想】
僕が受けた高校の倫理というと、昔の哲学者の本の名前やなんとか説というのを丸暗記しただけでした。しかし、哲学者の言葉が場合によっては何千年も残っているというのは、やはりそれだけの理由があります。現代に生きる僕らの悩み解決のきっかけになる場合もあるのです。
高柳の一見、斜に構えて冷淡なところは、これまでの学園ドラマの教師たちとはまるで違います。生徒たちが最初は彼にとまどうのも無理はありません。視聴者の僕ですら、つかみどころがよくわかりませんでした。
しかし、生徒たちそれぞれが抱える悩みに、紋切型でも上っ面でもなく真剣に向き合っていく姿は、ある意味、こういう教師に巡り合えたら幸せだろうと思わせるほど。実際にこんな人物がいたら、周囲との人間関係などで大変だと思いますが、そこはドラマですしね。
また、NHKにしてはというか、NHKらしく突っ込んだ脚本、演出をしていて、全体的に明度が低いライティングとシャープな映像も含めて、単館系映画をみているような印象を与えてくれます。高校生だけでなく、大人の悩みも彼のように受け止めて解決してくれる人間がいればなあ、とついつい羨ましく思えました。★★★★