2021年02月13日

ゴースト もういちど抱きしめたい

 1990年のハリウッド映画「ゴースト」を松嶋菜々子と韓国人俳優のソン・スンホンでリメイクした作品。だけど、何でリメイクしたのか正直分からない作品でした。

 【ストーリー】
 年商150億円の企業の社長、七海(松嶋菜々子)は、誕生パーティーで泥酔してつぶれていたところを韓国人の陶芸家ジュノ(ソン・スンホン)に介抱されたのがきっかけで、運命的な恋に落ちる。

 しかし、七海は何者かに殺された。ジュノには見えないゴーストになって、ジュノのそばにとどまるが、ジュノも危険にさらされていることがわかり・・・



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 【感想】
 序盤の、七海とジュノが知り合うシーンは20年前のトレンディドラマでもしないだろうと思えるほど、陳腐でばかばかしい場面が連発。酔っぱらって目が覚めたら知らない男の部屋で・・・なんて、1987年の「男女七人恋物語」とまったく同じシチュエーション。脚本は佐藤嗣麻子、中園ミホのテレビドラマでもおなじみの2人が担当しているけれど、ちょっといいかげんすぎる。さらに、年商150億円の仕事が、彼との昨晩の思い出にひたって仕事ができない、なんて、お笑いにもならない。

 そもそも、オリジナルと違って女性がゴーストになって男性を守ることや、男性が韓国人であることがストーリー上まったく意味がなく、たんに韓流ファンのおばさんにみせたがっているとしか思えない。でも、日本の韓国映画の興行成績の惨敗ぶりをみると、ヨンさまならまだしも、ソン・スンホンクラスの俳優じゃ意味ないでしょ。せっかくリメイクするなら、玉木宏と黒木メイサとか、日本の俳優でやればいいのに。

 さらに、松嶋の薄ら笑いとしかみえないワンパターンな演技は前半で飽きてしまう。かつて、美人だけど演技が下手と言われた仲間が「武士の家計簿」であれだけ生き生きと演じていたのに、このありさまは、ブランクが悪かったのか、それとも、大谷太郎監督(日本テレビのディレクター)が演技指導ができなかったのか。

 ゴーストじゃなくて、今年みたなかのワーストだな、と途中で帰ろうかと思ったしょうもない作品を救ってくれたのが、オリジナルでウーピー・ゴールドバーグが演じていたインチキ霊媒師役の樹木希林。コントとしか思えないオーバーワークの演技は、最近「悪人」「東京タワー」などシリアスな役が続いてのの反動か、樹木ワンマンショー、といっていいほどノリノリ。天才子役の芦田愛菜も登場し、相変わらずの芸達者ぶりをみせてくれました。

 まあ、いくら老人と子役ががんばっても、ストーリーと主役に魅力がなければだめですね(ソン・スンホンはまだがんばっていたと思うけど、やはり片言の日本語を無理やりしゃべらせるのは、ストーリーに意味がないとつらい)。採点は4(TOHOシネマズららぽーと横浜)
posted by 映画好きパパ at 22:37 | Comment(0) | 2010年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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