作品情報 2021年 日本映画 監督:堤幸彦 出演:北川景子、中村倫也、芳根京子 上映時間:119分 評価★★★(五段階) 観賞場所:イオンシネマ茅ヶ崎 2021年劇場鑑賞16本
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【ストーリー】
マスコミで人気の公認心理士の真壁由紀(北川景子)は、次の著書の題材に父親(板尾創路)を殺害して逮捕された聖山環菜(芳根京子)を選ぶ。動機不明の事件にマスコミは環菜をサイコパス扱いしていたが、彼女の心を解き明かそうと思ったのだ。
担当弁護士の庵野迦葉(中村倫也)は、実は由紀の夫、我聞(窪塚洋介)の弟で、ある因縁があった。そんな迦葉から「下手に手を出すとけがをする」と警告される。環菜と面会した由紀は、彼女のヒステリックな言動に振り回され…
【感想】
環菜の事件がメインとおもいきや、由紀の過去の心の傷についても時間を割きます。そのため、全体的に散漫になってしまった。同じ傷をもっていても、環菜と由紀の深刻度はちがうわけですし、全部トラウマっぽい話で片づけてしまうのはなんとなくもにょりました。
また、環菜の両親(板尾、木村佳乃)、由紀の母(高岡早紀)といった親に狂わさられる子供の理不尽さ、家族の呪いというのがテーマなんだろうけど、親がモンスターだということだけで済んじゃっていて、人間らしさのかけらがない。わかりやすいとはいえ、深みを感じさせなくなっちゃってます。
配役では芳根京子がよかった。彼女は美人清純派という枠にとどまらず、さまざまな役柄に挑戦しますね。本作でもいろんな表情をみせてくれたし、最後の体操の場面は非常に印象的でした。あと子役もがんばっていたかな。
全体的に重苦しい雰囲気で、最近の堤監督作品はこういう作風が多いですね。その雰囲気にひたるのはいいのだけど、女性による極度の男性不審や逆にありえないほど優しい男性の登場は疲れました。また、いちおう社会派ミステリーなんだから、そんなことぐらい警察が調べているだろうということも、由紀の調査でわかっちゃうのも深みを感じさせなかった理由の一つかもしれません。
【2021年に見た映画の最新記事】
何冊か島本理生さんの本を読んでみてあまりピンとこないのが多かったのでどうかなと思っていたんですよね。
キャストは豪華ですね。