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マイケル・ムーアのデビュー作、「ロジャー&ミー」は、GMがリストラ、工場閉鎖をして、町がどんなにひどくなったかというドキュメンタリーだった。それが、米国がいかにひどくなったかという視点からとらえているので、原点に回帰したみたい。しかし、マイケル・ムーアが有名になりすぎたためか、銀行のCEOに突撃インタビューしようとしても、警備員に捕まってしまうし、今ひとつさえない。既存のニュース映像などを編集して、テンポよく見られるのはいいけれど、何か一歩ひいたところから、資本主義を攻撃しているようなので物足りない。
それでも、航空自由化でパイロットの給料がマクドナルドのバイトよりも安い、とか金融危機はブッシュと銀行の陰謀で選挙直前に起こされた、と複数の民主党議員が信じているのか、個別のエピソードでは興味深いものがあった。一番笑えたのは、デリバティブを専門家が説明しようとしてできなかったこと。たしかに、金融工学なんていいかげんだよなあ。また、予告編にもあるけれど、装甲車でウォール街に乗り付け、「税金を返せ」とやるパフォーマンスも笑えた。
でも、エンディングの曲が「インターナショナル」というのは悪い冗談でしょう。資本主義に行きすぎとか、問題点はあっても、共産主義や独裁政治よりはるかにまし。貸して責任だけ追及するけど、借り手に責任はゼロなのか。また、米国はまがりなりにも民主主義の国なんだから、そういう共和党の大統領を8年も選んだ一般国民にも責任があるのでは。まあ、日本も米国のような行きすぎた資本主義にしようとする政治家、学者がうようよしているから、そうならないようにするのが選挙での一票ということになるのかもしれません。採点は6.5(TOHOシネマズシャンテ)
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