【ストーリー】
幼い頃、両親が離婚したうえ、引き取るはずの父親(伊原剛志)に捨てられた祐太(阿部サダヲ)は下町のハムカツ屋やまちゃんの主人(カンニング竹山)に拾われた。やがて2代目やまちゃんとして、亡くなった主人の代わりに店をもり立てる。ところが家出していた主人の娘の徹子(竹内結子)が、突然帰ってきた。しかも、家出前はすごい太っていたのに、今は美人でプチ整形の疑惑も。
一方、祐太には弟祐介(瑛太)がいた。両親が離婚した際にはまだお腹の中にいたため、一度も兄とあったことがなかったが、ふとしたことから居場所がわかる。ところが、祐介は今や金城ブラザーズというお笑い芸人として人気を呼んでいるが、兄弟でもなんでもない大介(塚本高史)と兄弟と名乗って売り出しているので、せっかくの再会も複雑な心境だった。
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【感想】
前作の舞妓haaaanが、ハイテンション続きだけど、ストーリーの核がぶれなかったのに、本作は兄弟愛、夫婦愛、親子愛とやりたいことを全部つめこんだため、134分と長めになったにもかかわらず、収拾がつかなくなったようだ。
前半の商店街シーンはクドカン得意のどたばた脚本に阿部だけでなく、竹内結子、徹子の母親役のいしだあゆみもぴったりはまっており、芸達者な役者陣の人情喜劇として、まあ楽しめた。特に竹内は意外なコメディエンヌぶり。また、加藤清史郎を瑛太の子役時代に使うなど、キャスティングはなかなかいい。ベタなギャグは正直、僕のセンスにあわないけど(いしだあゆみのタモリの真似なんかその典型)、ところどころに入るブラックなギャグはお気に入り。そりゃ、子役と貧乏と動物にかなう映画はないわな。このまま、最後まで商店街でしめればよかったのに、突然沖縄にいってしまうので、口をポカンとあけてしまいました。
それだけに、ベタな人情喜劇にするのか、それともシュールな現代喜劇にするのかどちらかにしてほしかった。両方のいいとこどりをしようとして、失敗してしまったのではないか。結局、前半の伏線の多くが放置されてるような。
役者陣は頑張っているけど、脚本と演出がなあ・・・、って、最近みた邦画は、ほとんどそんな感想で終わってる気がします。クドカン好き、とか小劇場系の作品が好き、といった人向けではないでしょうか。採点は5.5(TOHOシネマズららぽーと横浜)
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