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作品情報 2020年アメリカ、イギリス、オーストラリア映画(吹き替え版) 監督:ウィル・グラック 出演:ローズ・バーン、ドーナル・グリーソン、デヴィッド・オイェロウォ 上映時間:93分 評価★★★★(五段階) 観賞場所:TOHOシネマズ上大岡 2021年劇場鑑賞119本
【ストーリー】
イギリスの湖水地方。やんちゃなウサギ、ピーター(声・千葉雄大)は優しくかまってくれるビア(ローズ・バーン)が宿敵のトーマス・マクレガー(ドーナル・グリーソン)と結婚したことに、内心不満を抱きつつも、自分を抑えていた。
だが、トーマスはピーターのことを悪いうさぎとしてみており、誤解されることばかりでピーターのいらだちは募るばかり。そんなおり、ロンドンの大手出版社のナイジェル(デヴィッド・オイェロウォ)から、「ピーター・ラビット」の出版を持ちかけられたビアは
有頂天になり、ピーターたちを連れてロンドンに。そこでピーターは亡き父の親友という老ウサギ、バーナバス(声・哀川翔)と出会い、人間への恨みを吹き込まれて悪への道に誘われるのだが…
【感想】
ピーターたちのかわいい外見とは裏腹に、相変わらず悪事が繰り広げられています。まあ、ビアも相変わらず、ちょっといっちゃっているので、迷惑をこうむるのは周りの人ばかりというのは変わらないのだけど。トーマス役のドーナル・グリーソンは理不尽な目にあう役が本当に似合っているなあ。
物語としては誤解されて、孤独感を感じたピーターが、バーナバスに悪の道に誘われそこが自分の生きる道だと思い込んでしまうという、ある種の不良物語。そこへ、宿敵ながらピーターのことを理解しているトーマスや、湖水地方の仲間たちも一緒になって、騒動が大きくなっていきます。
1ほど過激な手段はないけれど、相変わらず理不尽な暴力はそこかしこにあり、動物と人間というのは慣れあうものでなくて、もっと殺伐としたものだということを思い起こさせてしまいます。イギリス仕込みのブラックな展開に思わずにやにや。そうはいっても、教訓を伝えるという物語ですから、友情、努力、冒険といった物語要素はきっちりいれているのはうまい。
終盤の演出は1同様、思い切り笑わせてくれて、それまでアメリカに皮肉めいたことをいっていたののおかえしになっているのが、ブリティッシュジョークらしくて笑ってしまう。ベアトリス・ポターがディズニーのオファーを蹴ったというのは有名な話ですが、ドーナル・グリーソンは、「くまのプーさん」の原作者、ミルン役も別の映画で演じていることを考えると、二重三重にも渋いジョークになっています。
ピーターの妹たちや湖水地方の動物に加え、バーナバス一派の狂暴な猫やネズミもキャラが立っていたので、3作目もあるとうれしいなあ。
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