2021年07月16日

劇場版 少女☆歌劇 レヴュースタァライト

 ネットでの評判がやたら高く、事前知識一切なしで、もちろんテレビアニメ版も未見でみました。何が何だかさっぱりわからず。でも、これまでにない体験をたっぷり堪能に体が震えました。まさに強い酒を飲んだ気分です。

 作品情報 2020年日本映画アニメ 監督:古川知宏 声の出演:小山百代、三森すずこ、富田麻帆 上映時間:120分 評価★★★★(五段階) 観賞場所:TOHOシネマズ川崎 2021年劇場鑑賞126本



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 【ストーリー】
 日本の歌劇を支えてきた聖翔音楽学園第99期生の卒業がせまった。愛城華恋(声・小山百代)ら99期生はそれぞれ進路や将来について思い悩む。そんなとき、突然、トップスタァをめぐる争いが、時空を超えて始まった…

 【感想】
 アニメを見ていないので、なぜ戦いが始まるのか最初は意味が不明だったのですが、次第にスクリーンに引き込まれていきました。まず、子供から大人になるにあたっての夢や不安がきちんと描かれていること。高校3年生として一致団結して学校をリードしてきた彼女たちも、
進路はバラバラ。海外留学する子もいて、寮生活の濃密な人間関係が一気にゼロになってしまう。そんな描写を丁寧に描いています。

 そして、テーマであろう、演劇での主役になるということ。もちろん、人間はだれもが自分の人生で主役なのですが、スポットライトを浴びて大勢から拍手をうけるスターというのは別格であり、そのために必死の努力と強い願い、生まれ持っての才能と運といったものが必要です。少女たちの戦いをみながら、まさにスターにあこがれる一般人の気持ちになりました。

 そして、引用の豊富さ。シェイクスピアをはじめとする海外の劇作家たちのセリフ、名言を引用するとともに、アニメとしても「少女革命ウテナ」など過去の話題作を彷彿とさせるような演出があります。キャベツ検定は実写にするとかの笑いどころも。また、古典から現代劇、時代劇からSFアクションまでなんでもてんこ盛りであり、歌劇というのが夢のつまった場所であることをしらしめます。演出もこっていて、とにかくスクリーンから目が離せません。

 主人公の華恋の幼い時から、現在までも描かれており、これがまた尊い。引っ込み思案だった彼女が、引っ越し先の幼稚園で生涯の親友でライバルとなる神楽ひかり(三森すずこ)に対してどういう思いがあったのか。このあたりの描写もたまりません。

 惜しむらくは歌劇なのに音楽が弱かったこと。見た映画館の音響もあったかもしれませんが、歌なのに戦っている音響効果のほうが大きかったこともありました。また、耳に残るような強烈な楽曲もなかった。この辺りは音楽の好みもあるでしょうけど、ここさえクリアされていれば満点だったのでもったいなかったです。 

posted by 映画好きパパ at 06:02 | Comment(0) | 2021年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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