2021年07月18日

83歳のやさしいスパイ

 83歳の老人が、老人ホームに潜入してサービスを調査するというコメディ映画で、フィクションかと思ったらドキュメンタリーなのでびっくり。 

 作品情報 2019年チリ、アメリカ、ドイツ、オランダ、 スペイン映画 監督:マイテ・アルベルディ 上映時間:89分 評価★★★(五段階) 観賞場所:シネスイッチ銀座 2021年劇場鑑賞128本

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 【ストーリー】
 80代の男性募集と書かれた求人広告を見て応募したセルヒオ。探偵事務所が、老人ホームに潜入して中で虐待や犯罪行為が行われていないかの調査員を探していたのだ。四苦八苦しながらスマートフォンの使い方を覚えて無事、潜入。紳士的で優しいセルヒオは、女性入居者たちから大人気。一方、4カ月前に妻を亡くしたセルヒオは、まだ妻のことを忘れられずに…

 【感想】
 撮影カメラが画面に入ったり、あれっと思ったことはありましたが、どうみてもフィクションとしか思えず、逆にドキュメンタリーだったら、老いて老人ホームに入るのは嫌だなあと思わされました。老人ホーム側に撮影の理由をしらされていたのでしょうか。

 宣伝ではハートフルとうたっていて、確かにセルヒオの誕生日を入居者たちが祝ったり、圧倒的に女性が多い老人ホームでもてもてのセルヒオの様子はほほえましい。また、スパイなのに目立ちまくって、機械の使い方もぴんとはずれというのは笑えます。でもドキュメンタリーということは、葬式なんかも実際に人が亡くなっているわけですし、リアルに認知症だったり、盗難を訴えたりしているのをみると、とにかく老いることの醜さ、哀れさがみにつまされてきます。

 多分、見る人によって違うのでしょうけど、僕は介護をしていて親が日に日に衰弱しているのを目の当たりにしています。そして、自分も時が来ればそうなるだろうというのがわかっています。それだけに、老いることの無残さをハートフルをうたってみせるのには疑問を感じました。

 セルヒオは魅力的だというのはわかったけど、やはり家族が何よりも大事。チリが舞台で大家族とか当たり前なのかもしれませんが、それでも、自分も家庭をもっている子供たちに介護をさせることが正しいという考えもうけつけられませんでした。
posted by 映画好きパパ at 06:35 | Comment(0) | 2021年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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