作品情報 2021年韓国映画 監督:イ・ヨンジュ 出演:コン・ユ、パク・ボゴム、チョ・ウジン 上映時間:114分 評価★★★(五段階) 観賞場所:川崎チネチッタ 2021年劇場鑑賞140本
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【ストーリー】
韓国情報機関のエージェント、ギホン(コン・ユ)は難病で余命わずかだった。彼が上司のアン部長(チョ・ウジン)から受けた最後のミッションは、人類初のクローンの青年ソボク(パク・ボゴム)を護衛して、アメリカ軍に引き渡すこと。
ソボクの遺伝子は不老であり、かつ離れた物を動かせるという超能力も持っていた。ソボクの血清を使えばギホンの病気も治るというのだ。人類の未来にも大きな影響を与える存在だが、護衛中に謎の武装集団に襲われ、2人は拉致されてしまう。その裏には巨大な陰謀がうごめいていて…
【感想】
クローンがなんで超能力をもっているのかとか、少年漫画的な設定になっているのだけど、アクションは派手に、話はシリアスかつ暗めにつづいていきます。生まれてから研究施設に閉じ込められ、常識をしらないソボク。ギホンはあきれますが、2人で武装集団から脱出して旅をしているうちに、次第に兄弟のような絆ができてきます。
アメリカがいかにもな悪役となっているのは、今の韓国情勢を反映したのかもしれませんが、韓国情報機関もすごいのかしょぼいのかよくわからない役回り。事件をどんどん悪化させていくだけです。まあ、カーチェイスやソボクの超能力を使ったアクションをみせるために、そうなっているのかもしれませんけど。
街の人とのふれあいとかもうちょっと練ったら良いのにという気もしましたが、基本的にはギホンとソボクのバディ物語。定番的ですが2人が試練を乗り越えるうちに互いを思いやるように見える姿は、きちんと描かれています。また、これまたよくありそうだけど、クローンで家族のいない悲しみを、兄貴として埋めるという心理描写もきっちりできていました。ただ、あまりにも想定内というか、韓国映画にしては突き抜けたところがなかったなと思ったのも事実。ソボクの能力もちょっと強すぎるしなあ。
コン・ユがこうしたエージェント役は珍しいですが、最初は死期をしらされ破れかぶれになっていたのが、ソボクとの触れ合いで次第に人間性を取り戻していくという役柄にはぴったり。テレビでは人気のあるパク・ボゴムも日本公開の映画で大きな役は初めてかな?本当に兄貴と弟という感じのいいバディムービーではありました。ハードボイルド的な雰囲気のSFが好きならおすすめでしょうか。
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