作品情報 2021年日本映画 監督:阪元裕吾 出演:石あかり、伊澤彩織、本宮泰風 上映時間:95分 評価★★★★(五段階) 観賞場所:テアトル新宿 2021年劇場鑑賞153本
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【ストーリー】
女子高生の杉本ちさと(石あかり)と深川まひろ(伊澤彩織)は、ある組織の凄腕の殺し屋でもあった。だが、高校を卒業して組織の寮を追い出された2人は、シェアハウスをしながら世を忍ぶバイト生活をしなければならなかった。ところが、コンビニやカフェでのウエイトレスといった普通のバイトは、殺し屋にとって想像以上に難しいものだった。
一方、狂暴な暴力団組長、浜岡一平(本宮泰風)と娘のひまり(秋谷百音)や手下たちと因縁ができてしまった2人。血で血を洗う抗争も始まってしまう。
【感想】
「ある用務員」の女子高生殺し屋コンビとは役名が違うのですが、とぼけた美少女の高石と本業がスタントウーマンだけあってものすごいレベルの高いアクションを見せる伊澤のペアをたっぷりとスクリーンで見られるのが何よりの魅力。
冒頭、コンビニの面接をうけたまひろは、中年店長(大水洋介)のねちっこい説教に切れてしまいます。いや、いつ人間は恨みを買うかわからないから常に謙虚でなければと思いきや、そのあと早速まひろのアクションが堪能できます。ただ、本作の愁眉は、浜岡の凄腕の手下,渡部(三元雅芸)とまひろの戦いで、この迫力あふれる一連のシーンだけでも映画代のもとが撮れたという感じでしょうか。
一方で、まひろはコミュ障気味のところがあり、ちさとについつい頼ってしまうところもある。そんな2人のシェアハウスでの日常も何ともいとおしくみえてきます。舞台で鬼滅の刃に出演している高石が口にちくわを加えるパロディや、「ひぐらしのなく頃に」の設定を語ったりする一方、親父の訳知り顔のサブカル語りは許さないといった設定もいい。ちさとがバイト先の同僚と仲良くなると、不機嫌になるまひろがなんともカワイイ。もっともそんな感想をいったら瞬殺されそうですけど。
このほか、冷酷だけど天然の一平や、能天気なギャル風にみえて腹黒いひまり、そして父と妹に振り回されるかずき(うえきやサトシ)の秋山家のキャラも立っています。アクションとちょっとおかしな日常の塩梅が絶妙で、短い上映時間でテンポも良く、なかなか面白い逸品でした。
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