2021年08月15日

明日に向かって笑え

 金持ちにだまし取られた巨額の金を取り戻そうと、田舎の村人たちが奮闘する犯罪コメディ。アルゼンチンの経済危機が背景にあり、日本ももしかしたら将来こうなるのかなあ…

 作品情報 2019年アルゼンチン映画 監督:セバスティアン・ボレンステイン 出演:リカルド・ダリン、ルイス・ブランドーニ、ベロニカ・ジナス 上映時間:116分 評価★★★(五段階) 観賞場所:109シネマズ川崎 2021年劇場鑑賞155本



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 【ストーリー】
 2001年のアルゼンチン。過疎の村を何とかしようとガソリンスタンドを営むフェルミン(リカルド・ダリン)とリディア(ベロニカ・ジナス)夫婦は、村人たちに声をかけて資金を調達。農協を設立しようとする。

 集まった金を銀行に預けたフェルミンだが、経済危機により銀行の口座は封鎖されてしまう。ところが、悪徳弁護士のマンシー(アンドレス・パラ)が銀行と結託して金をだまし取っていたことが判明。金はマンシーが山奥の土地の地下室に隠していたのだ。フェルミンは村人たちと一緒に、金を奪い返そうと策略を練るのだが…

 【感想】
 経済危機で銀行が信用できないからフェルミンたちはもとより、マンシーも山奥に金を隠すなんて原始的な手段を撮らざるをえなかったのでしょう。警察がダメすぎるというのもあるのだけど、これも経済危機で治安が悪化していたからしょうがないのかと、わりとすんなり設定は呑み込めてしまいます。

 村人がいっぱいいて、似たようなラテンの顔なので名前と一致させるのが大変でしたが、農村を食い物にする都会の悪人、フェルミン達親世代に軽く見られて奮闘するフェルミンの息子ロドリゴ(チノ・ダリン)ら親子のすれ違いと一緒に協力するなかでの信頼回復など、わかりやすさがちりばめられていて、お気楽に見られます。リカルド・ダリンは「瞳の奥の秘密」で知られるアルゼンチンの名優。


 特に貧乏でバカにされている村人たちが、それぞれ自分の特技を活かして立ち向かうというのは七人の侍のころからの定番のパターン。田舎の爺や婆がいい面構えをしています。といって村人が善人だけでないというのもなんとなくリアルです。計画自体は紆余曲折があるけれど、フェルミンたちを応援したくなりました。

 ちょっともったいなかったのがロドリゴが恋する場面をもうちょっとしっかり描いてほしかったところ。泥だらけの犯罪計画の中で一服の清涼剤のようでした。もっとも、犯罪映画なのでもう少しテンポが良かったほうが好みで、前半はちょっと寝ちゃいそうになりました。
posted by 映画好きパパ at 19:03 | Comment(0) | 2021年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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