作品情報 2020年アメリカ映画 監督:トーマス・ベズーチャ 出演:ダイアン・レイン、ケヴィン・コスナー、ケイリー・カーター 上映時間:113分 評価★★★(五段階) 観賞場所:TOHOシネマズシャンテ 2021年劇場鑑賞161本
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【ストーリー】
1963年、モンタナの元保安官ジョージ(ケヴィン・コスナー)と妻のマーガレット(ダイアン・レイン)は息子のジェームス(ライアン・ブルース)と嫁のローナ(ケイリー・カーター)夫婦と生まれたばかりの孫ジミーと平穏に暮らしていた。だが、ジェームスが事故死してしまう。
数年後、ローナはドニ―(ウィル・ブリテン)という男と再婚するが、マーガレットはドニ―が妻子に暴力を振るっているのを目撃。その後、ドニ―一家は姿を消してしまう。ノースダコタのドニ―の実家にジョージ夫婦は向かうが、そこでは女家長のブランチ(レスリー・マンヴィル)が支配する異常な家で…
【感想】
時代背景というのはあるのだろうけど、マーガレットとジョージにとってジミーは血がつながっているけど、ローナは他人。それなのにいい年して孫離れができていないのではと、ちょっとひいてしまいました。特にマーガレットの我の強さはちょっとあきれるほど。
ところが、ブランチ一家を訪ねて、そこの非常識ぶりはマーガレットたちの比ではない。因習残る田舎の農家はこんなものだったのでしょうか。子供への体罰がアメリカでいつごろまで許されていたのかわからないけど、60年代だったら普通に残っていてもおかしくないような気がして、マーガレットたちの考えがちょっと現代的すぎるという気もしました。
この絡めとられるような田舎の旧家や近隣住民としては異物にすぎないジョージとマーガレット。異文化の衝突が起きるのはわかるのですが、ジョージたちもモンタナという田舎町出身であり、都会出身にしなかったのはなぜだろうとうがった見方もしてしまいました。田舎のスモールタウンに立派な人もいれば屑もいるということをいいたかったのでしょうか。
ケヴィン・コスナーは落ち着いた感じですが、ダイアン・レインのいけいけぶり、そして何より怪物といっていいレスリー・マンヴィルの怪演はみもの。ただし、1960年代の話とはいえ、警察は捜査しただろうし、登場人物たちの未来は暗いのでは。アメリカの嫌な部分を、ねっとり見せられた気分になりました。
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