2021年08月23日

フリー・ガイ

 ネットゲーム内の世界に入り込むなんて日本の異世界転生アニメにもよくあるけれど、斬新、爽快なストーリーにライアン・レイノルズの好演がはまっていました。何よりも、製作費はすごいかかっているだろうなと、感嘆です。

 作品情報 2020年アメリカ映画 監督:ショーン・レヴィ 出演:ライアン・レイノルズ、ジョディ・カマー、タイカ・ワイティティ  上映時間:115分 評価★★★★(五段階) 観賞場所:109シネマ川崎 2021年劇場鑑賞164本



ブログ村のランキングです。よかったらポチッと押してください
にほんブログ村 映画ブログへ
にほんブログ村
 【ストーリー】
 銀行員のガイ(ライアン・レイノルズ)は毎朝、決まった青シャツを着てコーヒーショップに立ち寄り、出勤。銀行強盗がやってくると親友の警備員バディ(リル・レル・ハウリー)と伏せてやり過ごす…。実は、彼は人気オンラインゲーム「フリーシティ」のモブキャラだった。サングラスを付けたプレイヤーたちが好き放題に犯罪をする町で、それが当たり前と受け入れてきた。

 ところがある日、サングラス族の美女、モロトフ・ガール(ジョディ・カマー)に一目ぼれ。今までと違った感情、自我を持ち始め、町の平和を守ろうと予想外の行動をとりはじめる。実世界で「フリーシティ」を運営する会社のプログラマー、キーズ(ジョー・キーリー)はモブキャラが勝手に動き出すのに驚く。そして、ある女性に相談を持ちかけるのだが…

 【感想】
 ゲームのなかと、リアルの世界が交互に映し出されます。ゲーム画面はリアルから見ると3Dアニメのちょっとしょぼいグラフィックだけどガイたちモブキャラの目から見れば、リアルそのもの。ゲームの中の平和を守ろうとするガイと、リアルの世界で「フリーシティ」をめぐる騒動の二つがほどよくミックスされます。

 ガイはゲームの中の登場人物にすぎません。でも、実際に世の中の多くの人がルーティンワークやありふれた日常に飽き飽きしているのに、それを変えようと動こうとしません。その象徴ともいえます。それが恋に落ちるというAIとしては想定外の思考が働いて、それがどんどん深化されていくというのは、コメディとしてうまい発想。同時に、没個性、大量生産の現代社会をうまく風刺しています。

 ガイが町の平和を守ろうとするのも、仲間たちであるモブキャラを守ろうとするため。「フリーシティ」は暴力的なゲームで、プレイヤーはモブキャラを痛め放題痛めつけます。これは映画でも同じようなもので、大作アクションはスーパーヒーロー系の作品だってモブキャラなんて、単なる背景のやられ役にすぎません。けれども、そんなちっぽけなキャラクターにも一人ひとり個性があるというのを思い出させてくれるシナリオはいい。ほとんどの人が世の中の主役になれないわけで、そういう平凡な人を応援してくれる作品になります。

 一方、ゲームの中の設定なので、戦車が街中で大砲を打つは、軍用ヘリが機銃掃射をするはアクションもめっちゃ派手。アメコミ原作や人気シリーズでないのに、これだけの描写を準備するなんて、やっぱハリウッドの資金力、SFXの能力はたいしたものだと感心してしまいます。BGMの使い方もグッド。

 レイノルズは楽しそうにノリノリで演じていて、いろんな映画のパロディや小ネタがちりばめられているのもクスリとします。また、カメオ出演も多数。クリス・エバンスやチャニング・テイタムらのほか、僕はわかりませんでしたが、ヒュー・ジャックマン、ドウェイン・ジョンソンらが声の出演をしているそうです。一方、ヒロインのジョディ・カマーには驚かされました。女優の演技の幅は広いですねえ。悪徳ゲーム会社の社長役で「ジョシュ・ラビット」監督のタイカ・ワイティティが起用されているのもにやり。レイノルズとはグリーンランタンで共演しており、コメディに振り切った悪役がうまくはまってました。

posted by 映画好きパパ at 06:01 | Comment(0) | 2021年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。