作品情報 2020年日本映画アニメ 監督:宮崎吾朗 声の出演:平澤宏々路、寺島しのぶ、豊川悦司 上映時間:82分 評価★★(五段階) 観賞場所:イオンシネマ港北 2021年劇場鑑賞176本
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【ストーリー】
赤ちゃんの時、孤児院に捨てられた10歳の少女アーヤ(声・平澤宏々路)は、近所に住む魔女のベラ・ヤーガ(寺島しのぶ)とマンドレーク(豊川悦司)に引き取られる。アーヤは魔法を教えてもらえると大喜び。
ところが、ベラ・ヤーガはアーヤと使い魔の黒猫トーマス(濱田岳)をこき使うばかりでいっこうに魔法を教えようとしない。そんなベラもマンドレークのことを恐れているようだった。元気いっぱいのアーヤはそんなベラに反撃を開始する…
【感想】(ネタばれあり)
多少ネタばれありの感想となります。
冒頭、バイクに乗った赤毛の魔女(シェリナ・ムナフ)が、黄色い車に追われるけど振り切り、赤ん坊だったアーヤを孤児院に置いてくるところから始まります。いったい、赤毛の魔女はどんな陰謀に巻き込まれて、どんな敵がでてくるのだろうと思ったら、その後の物語ではいっさい説明されません。
このアーヤの母と若いころのベラ、マンドレークはバンドを組んでいました。しかし、ベラがアーヤのことをバンド仲間の娘かと気付いたのかも観客にはわかりません。勘の良いマンドレークは気付いていたかもしれませんが、ベラは鈍そうに描かれていましたからね。
さらに、ベラがマンドレークを異常に恐れる理由、それから、アーヤだけでなくトーマスにもひどい意地悪な理由というのもさっぱり分かりません。もともと意地悪な性格だったら、物語的にバンドを一緒に組んで立派な曲を生み出すなんてことはできなかったろうし、アーヤの母の脱退で性格がねじくれたのだったらそういう描写もあっていいのにそれもなし。とにかく、アーヤ以外の魔女、魔法使いは何を考えて何を行動しているのかがよくわからない。
まあ、アーヤは元気いっぱいだし、鼻っ柱が強いところもありベラにやられたらやり返すのも含めて魅力的な少女に描かれています。ただ、ストーリーとして、少女が魅力的でした、おしまいでほかのところが訳が分からないのもなあ。完全にアーヤと同一視して、彼女が見えないものは観客にも見えないとかいうものでもないし。
平澤宏々路の勢いのある少女っぽい声は、アーヤにぴったりで冒険譚にワクワクしそうなだけに、この脚本だと生かし切れていないような。豊川は、なんと「子供はわかってあげない」「鳩の撃退法」と3作連続で僕がみた作品に出演しており、すごいめぐり合わせだと思ってしまいました。シェリナ・ムナフの挿入歌はいいのだけど、声優としては肝心のアーヤの母が何をしたいのかわからないこともあり、なんで彼女を起用したのかよくわからない。CGアニメも気になりませんでしたが、エンディングロールの静止画のほうが面白かったりして。
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