2021年09月13日

ベルヴィル・ランデブー

2003年にカンヌやアカデミー賞をにぎわせたアニメのリバイバル上映。まったく知識がなかったので、いかにもフランスアニメらしいデフォルメされたキャラデザやブラックなストーリーに面喰いしました。

 作品情報 2002年フランス、ベルギー、カナダ映画アニメ 監督:シルヴァン・ショメ 声の出演:ジャン=クロード・ドンダ、ミシェル・ロバン、モニカ・ヴィエガ  上映時間:80分 評価★★★★(五段階) 観賞場所:シネマ・ジャック&ベティ  2021年劇場鑑賞185本



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 【ストーリー】
 第二次大戦直後、内気で孤独な孫のシャンピオン(声・ミシェル・ロバン)をなぐさめようとするおばあちゃん(モニカ・ヴィエガ)は犬のブルーノを飼う。シャンピオンはやがて自転車レースに興味を持ち、ツール・ド・フランスに出場するまでになる。

 大会でシャンピオンを応援しようと、救護車に乗り込むおばあちゃん。ところが、レースの途中でシャンピオンは何者かに誘拐されてしまう。ブルーノとともにシャンピオンの行方を探し、海を渡って大都会ベルヴィルにたどりついたおばあちゃんは、そこで往年の女性歌手グループ、トリプレットの3姉妹と出会って助けられることになる。

 【感想】
 冒頭、ベルヴィル(ニューヨークを想起させる架空の大都市)のコンサートで熱唱するトリプレットのコンサートからスタートします。僕はまったく分からなかったのですが、ピアノはグレン・グールド、ダンサーはジョセフィン・ベイカーにフレッド・アステアと往年のスターがせいぞろい。いったいどんな映画かと思いきや、フランスにとんでシャンピオンとおばあちゃんの話になっていきます。

 キャラクターが手塚治虫作品にでてくるバタ臭い西洋人っぽくデフォルメされたものばかり。冒頭のコンサートシーンから、これはリアルでなくおとぎ話っぽく楽しむ作品とわからせてくれます。実際、ブルーノに大口をあけさせてタイヤ代わりに使ったり、老いさらばえたトリプレットたちがカエルを捕まえて食べているとか、現実にはありえないことばかり。

 セリフもおばあちゃんとシャンピオンにはほとんどなく、無声映画でも見ているようです。キャラデザや背景がデフォルメされているのも、音よりもアニメーションの動きでひきつけたいというところがあるのでしょうか。そんなシュールな光景が続きつつも、騒々しく華やかで頭にこびりつくような音楽や、ハリウッドの往年のギャング映画ばりのカーチェースなんかがあったりして、観客を楽しませてくれます。

 ストーリー的には非常に癖があるのですが、しっかり伏線をはっていたりしておかしい。活躍するのがおばあちゃんたちと犬という、何とも人を食った話ですけど、熱狂的なファンがつくのも分かる作品。おばあちゃんの孫を思う気持ちが原動力なんだけど、年をとってもパワフルすぎるほど生きることになによりも乾杯ですね。ただ、癖がありすぎて好き嫌い分かれそうな作品でした。

posted by 映画好きパパ at 05:56 | Comment(0) | 2021年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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