作品情報 2021年アメリカ映画アニメ 監督:サラ・スミス、ジャン=フィリップ・ヴァイン 声の出演(吹き替え版):関智一、小薬英斗、 上映時間:106分 評価★★★★(五段階) 観賞場所:109シネマズ港北 2021年劇場鑑賞235本
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【ストーリー】
近未来、最新式ロボット型デバイス“Bボット”が発売され、自分の情報やSNSをすべて把握したBボットは人々を夢中にさせた。中学生のバーニー(声・小薬英斗)はBボットを持っていないため、学校でも無視されていた。
誕生日プレゼントで父親からBボットを送られたが、実は配送中に落っことされてエラーがでていた。ロンとなづけたBボットに振り回されるバーニーだが、次第に仲良しになっていく。だが、ロンのエラーが街を揺るがす大騒動になり…
【感想】
SNSは20年前にはなかったのに、圧倒いう間になくてはならない存在になりました。特に子供たちにとってSNSの無い世界は想像つかないでしょう。本作はそんなSNSや機械に頼りきりになるのではない。いいねをいくら押されてもそれは友情とはいわないということを教えてくれます。説教臭い部分もあるけれど、頭から否定するのでなく、自分が主体性をもってロボットと向き合うべきだと言っているので、大人が見ても共感できるでしょう。
一見、かわいい姿のロン。ベイマックスのようなアクションがあるわけでもなく、ちょっとポンコツロボットに振り回され、それが騒ぎになる日常系の延長です。でも、ロンはいじめっ子を軽くけがさせてしまうのだけど、ドローンが兵器となる現在、こうしたことが本当に起きたりしないか、ちょっと不安になる描写もありました。
また、BボットやSNSがないころは親友同士だったのに、自分のことよりも機械を信じて無視しあうなんていうのも近い将来起きそうで結構怖い。Bボットの製造元が、純粋な開発者と株価のことしか考えない副社長に別れているというのも、典型的な描き方ですが、現実も似たようなことはあるのでしょうね。
Bボットのフォルムや騒動は子供がみて面白いでしょうが、教育にSNSやITはどうつながるのかという観点からすると、親も見ていろいろ考えさせられる作品です。イギリスのアニメ会社が作っているだけに、結構、シニカルなシーンもあり、ウェルメイドとは言い切れないのですが、今の時代にふさわしいアニメでした。
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