2021年11月03日

黄龍の村

 「ある用務員」「ベイビーわるきゅーれ」でアクション映画界の新星として注目される阪元裕吾監督なので事前の期待は高かった。閉ざされた村のホラーと思いきや阪元作品らしいアクションを堪能出来て二度おいしかった。エンドロール後のおまけも満足。それにしてもモブに厳しい(笑)

 作品情報 2021年日本映画 監督:阪元裕吾 出演:水石亜飛夢、松本卓也、一ノ瀬ワタル  上映時間:66分 評価★★★★(五段階) 観賞場所:シネマ・ジャック&ベティ 2021年劇場鑑賞239本



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 【ストーリー】
 キャンプにでかけた北村優希(水石亜飛夢)ら男女8人の若者たち。バーベキューは盛り上がったものの帰りに車がパンクしてしまう。救援を求めて山奥の龍切村に入った彼らを、村人たちは異様に歓待する。とまどいながらも村に宿泊することになった彼らだが、翌日、異様な儀式が始まり…

 【感想】
 山奥の閉ざされた村で、異様な風習に襲われる旅人、というシチュエーションはこれまでいくつもあります。本作も一見平穏な様子に見えて、ところどころおかしなところがある村の様子や、これまたニコニコしつつ、急に切れる村人たちなど、嫌〜な雰囲気作りがうまい。関西弁の効果もいい。

 序盤の8人が集まってバーベキューをする様子をアイフォンっぽい動画でとって、さも自然な様子を出しているのですが、上映時間が短いのでなんでこんなに尺をとるのかと見ている最中は不思議でした。ところがこれが意外にもエモい伏線になっています。

 そして中盤からは畳みかけるような展開が始まり、観ていて飽きない。阪元監督特有の殺しあいのさなかでも妙なゆるーいユーモアをもった登場人物たちはたまりません。そして恐怖と笑いが紙一重というところを思い出します。登場人物が犠牲になる場面も、意外性やユーモアに満ちており、まさにセンスオブワンダー。

 格闘戦のさまざまな技の繰り広げあい、銃器や凶器を使ったアクションもさすがは阪元作品。そして、「宮本から君へ」での怪演が印象深い一ノ瀬ワタルを起用していることで、重量級のアクションが堪能できます。強いて言えば、パンチ連打といえども女性だと体重差がありすぎてあまりきかないのではと思ったことと、格闘で倒した相手にはきっちりとどめを刺さないとだめだろうといったところ。まあ、こんな突っ込みをいれつつも、キレッキレの技、男性キャラクター、女性キャラクターそれぞれ違ったアクションを得意技としており、いろんなパターンの戦いがみられたのはお得です。この監督の作品なら次回も外さないだから見てみたいと思わせてくれました。

 しかし、冒頭にも書いたけどモブには厳しい。というか、8人は結局どういう関係だったのでしょうかね。また、村人たちのいかにも古風な悪人顔に対するパリピ顔の美男美女の若者たちというキャラクターの対比も面白かったです。
posted by 映画好きパパ at 19:45 | Comment(0) | 2021年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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