作品情報 2021年日本映画 監督:阪元裕吾 出演:伊能昌幸、上のしおり、吉井健吾 上映時間:93分 評価★★★(五段階) 観賞場所:あつぎのえいがかんKIKI 2021年劇場鑑賞260本
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【ストーリー】
殺し屋の日常をテーマにした映画「ベイビーわるきゅーれ」を準備中の監督、阪元裕吾(本人)は殺し屋の生活がどんなものか取材し、ドキュメンタリー映画を撮ることにする。関西殺し屋協会から、殺し屋になってまだ2年しかたたないのに、京都随一の殺し屋となった23歳の国岡昌幸(伊能昌幸)を紹介された阪元は、国岡の日常に密着することになる。
【感想】
相変わらず、警察があって無きがような世界観で、京都だけでこんなに殺し屋がいたらどうするのかとか、小学生が依頼するのかとか突っ込みどころ、オフビートな笑いどころが満載。伊能をはじめ、先日見た「黄龍の村」の出演者たちがちらほらでているのも笑えます。
主人公の国岡は、ほかに向いている仕事がなくてやむなく殺し屋をしており、酔っぱらって、自由なはずなのにがんじがらめな仕事に怒るというのは、殺し屋という職業を別にすれば、多くの人が共感しそうです。さらに、何気ない日常生活が続いて、突然、非日常にはいって、また戻るというのも、阪元作品4本目となった僕としては、「待ってました」と声をかけたくなるほど。みずほ銀行のATMが故障でカネが払えないとか、シュールなギャグでは観客席からクスクス笑いが起きていました。
また、殺し屋たちも実に多彩で、キックアスに憧れて髪の毛を緑にしている女殺し屋(上のしおり)、かつてのつぶやきシローのようなシュールなコントをしているとしかみえない凄腕警備員(大坂健太)、ものすごい外見だけど見掛け倒しな殺し屋(海堂力也)などなど。阪元監督らがのりのりで作っているのがよくわかります。
さらにモブに冷たいのも相変わらずの阪元節。弱い殺し屋軍団があっさり買えりうちに会うたびに、仁義なき戦いのようなテロップがでたり、現場にたまたま居合わせたウェイウェイの若者たちが銃撃戦で皆殺しにされたりるシーンは、ふざけて撮っていないのにそこはかとないユーモアが漂い、笑ってしまいそうになりました。
アクションシーンはここでもしっかり撮影して、工夫を凝らしています。爆破シーンもあって、おおっと思いました。ただ、冒頭にも書いたけれど、手持ちカメラで臨場感たっぷりなんですが、目が回りそうになってしまい、見終わった後かなり疲れてしまいました。まあ、付近で殺し合いが始まったら、ぐずぐずしないでとにかく逃げようという教訓が得られたからよしとしましょうか。あつぎのえいがかんKIKIは始めてで、自宅から1時間半ぐらいかかりました。そこまでしても見に行きたくなるほど、阪元作品って僕みたいなぼんくらにはやみつきになるのですよねえ。
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