作品情報 2021年日本映画 監督:入江悠 出演:岡田将生、川口春奈、真木よう子 上映時間:114分 評価★★(五段階) 観賞場所:イオンシネマみなとみらい 2021年劇場鑑賞270本
ブログ村のランキングです。よかったらポチッと押してください
にほんブログ村
【ストーリー】
父の遺産でもらった韓国の田舎の別荘でニート生活を楽しむ輝夫(岡田将生)のところに、東京から妹の要(川口春奈)が突然転がり込む。夫の滋(薬丸翔)が浮気したうえ貯金を使い込んだので、愛想をつかして離婚するというのだ。
ところが、要は買い物中に日本にいるはずの滋を見つける。後をつけると、日本料理屋の中に逃げ込むが、店主の江口(緒形直人)はほかにだれもいないという。そこへ突然、滋が現れた。別荘に連れて帰ったが、最近の記憶がないと様子がおかしい。さらに、輝夫が携帯にかけると、東京で滋となのる人物が電話にでて…
【感想】
劇団イキウメの舞台劇を入江監督が映画化というのは「太陽」という傑作がありました。「太陽」の独特の切なさ、怖さは好きで、本作もそういう作品かと思ったら違いました。登場人物それぞれに感情移入できなかったのが原因です。
まず、要が非常にわがまま。浮気されたのは可哀そうだと思いますが、滋の騒動をみてもひたすら自己中心的にしか思えません。ニートの輝夫への対応もそうですが、ちょっと嫌な女にみえます。また、輝夫もSFオタクで事件を解決しようというのはいいけれど、その手段があまりにもひどすぎる。さらに、滋の上司でのこのこ韓国までついてくる星野(真木よう子)や江口といったいい大人もまったく考えが理解できませんでした。
韓国のおどろおどろした田舎の雰囲気のホラーは傑作が多く、「哭谷」のようなお祓いシーンもあります。けれども邦画の軽さというか、見掛け倒しにしかみえず、このへんも活かしきれてないとしかいいようもありません。原作舞台は観ていないのですが、不条理コメディーにするか、ホラーにするかどちらかに寄せたら面白かったろうに。
途中、川口春奈が謎ダンスするシーンが結構長くあるのですけど、「シュシュシュの娘」で福田沙紀に謎ダンスさせたように、女優にダンスさせるのは入江監督の趣味なんでしょうか。こういう唐突さは嫌いではないので、ぜひ、次回作以降も続けてほしいと思いました。
【2021年に見た映画の最新記事】