作品情報 2021年日本映画 監督:ふくだももこ 出演:田中みな実、市川実和子、松村沙友理 上映時間:94分 評価★★★(五段階) 観賞場所:川崎チネチッタ 2021年劇場鑑賞271本
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【ストーリー】
10年前に独身を謳歌するエッセイで人気ライターとなった本田まみ(田中みな実)。だが36歳になり、田舎の母親(筒井真理子)からは結婚をせっつかれる毎日。年下の商社マン公平(稲葉友)という恋人もいることから、とうとう結婚を決意した。しかし、公平につい気を使ってなかなか本音がいえない。
ネットテレビで婚約は発表された。まみのファンで結婚願望を捨てた佐藤由紀乃(市川実和子)はまみに裏切られたような怒りを感じる。一方、由紀乃の同級生で、インスタではきらきら主婦を演じている高橋彩佳(徳永えり)は夫の佑介(松澤匠)が家事や育児に協力しないことにイラっときていた。まみのネットテレビに出演した鈴木美穂(松村沙友理)は、パパ活ライフを謳歌していたが、アラサーになりちやほやされなくなり、愕然とする…
【感想】
以前に比べたら周囲が結婚しなさいということは減ったでしょうし、家事や育児に協力する夫も増えてきているのでしょうけど、言われた当人からすればイラっとすることは変わらないでしょう。「ずっと独身でいるつもり?」なんて余計なお世話で、結婚して子供がいたって孤独死する可能性はあるわけですから、多様な生き方を認めればいいのに、なかなかそうはならないのが今の日本です。
まして、田舎にいけば結婚こそ正義、家がなにより大切という雰囲気はまだ残っているので、これは若者が東京に逃げ出すのも無理ないかな。また、公平や佑介は僕よりも若いのだけど、無意識に女性をイラっとさせるところがあって、これは自分自身にもあてはまるかなとちょっと反省しました。イクメンとかいわれても、男性の意識改革が進まず、おむつを代えるのは妻任せ、ちょっと遊びに連れていけばイクメンですといわれると、そりゃいらっとくるわな。妻が働くのを許すなんていうのも上から目線なわけですし。
恋愛と違って結婚は一生モノなわけで、無理をしていれば長続きはしません。周囲の圧力や雰囲気なんていうのは無理そのもの。僕も若いころは、男は家族とマイホームを持って一人前みたいな雰囲気に悩まされたりしましたけど、こういう性的役割って徐々にしか変わらないのですよね。僕も娘が大きくなっても変なプレッシャーはかけないようにしようとは思いましたけど。
ライフスタイルが違う4人の女性の等身大の悩みが描かれており、女性がみたらどれかのシーンに、「あるある」となるのでしょう。もっとも、いずれのエピソードも、ちょっとしたイラっと、ちょっとした解決という感じで終始しており、新たな発見なり深い感動なりとは無縁です。4人のなかでは、「ねほりんぱほりん」的番組の藤井隆のMCと、パパ活の美穂のエピソードが知らない世界だけに一番面白かったかな。主演の田中は女優としてもう安定してますね。エンドロール後に、出演者たちのミニトークというおまけ映像があります。
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