2021年12月12日

パーフェクトケア

 高齢化社会の法の落とし穴を狙ったスリラー。ロザムンド・パークは「ゴーンガール」に続いて、登場するだけで怖くなるような悪女役女優になりましたな。

 作品情報 2020年アメリカ映画 監督:J・ブレイクソン 出演:ロザムンド・パイク、ピーター・ディンクレイジ、ダイアン・ウィースト  上映時間:118分 評価★★★★(五段階) 観賞場所:角川シネマ有楽町 2021年劇場鑑賞287本



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 マーラ・グレイソン(ダイアン・ウィースト)は法定後見人の制度を悪用し、合法的に高齢者から搾取するビジネスを行っている。医師と組んで一人暮らしの老人が認知症で施設に入る必要があるとの診断書をとり、裁判所に保護命令を出させるのだ。入居先はマーラの息のかかった老人ホームで、入居者は外出も面会もできない状態になり、死ぬまで高額な入居料をとられるというものだ。

 アシスタントで愛人のフラン(エイサ・ゴンサレス)とともに目を付けたターゲットは天外孤独の老女ジェニファー(ダイアン・ウィースト)。拉致同然に彼女を施設に軟禁することに成功したマーラは、ジェニファーの財産を調べると巨額のダイヤモンドを見つける。実は彼女はロシアンマフィアのボス、ローマン(ピーター・ディンクレイジ)とつながっていたのだ…

 【感想】
 完全合法で高齢者から財産を奪い取ることができるなんてアメリカ社会には驚きですが、実際にはどうなんでしょうか。ただ、日本でも調べてみたら、ハードルは高いですけど医者2人と後見人がグルになったら似たようなことができそうです。こんな詐欺に人生の最後を騙されないように祈るしかありません。

 マーラは欲望に忠実で、良心のかけらもないクズ女。同性愛の愛人で部下のフランともども、いかにカモから絞り取ることしか考えていません。このへん、もう少しケアをかんがえたら良かったのでしょうけど、まあ、あまり犯罪を完璧にするわけにいかないでしょうし、ラストもちょっと好みではないのですけど一般に受け入れられるにはこんな感じかな。

 そして、ローマンも人の命など何とも思わない冷酷なマフィア。小人症のディンクレイジを起用したり、部下が間抜けだったりするのは、あまりにリアルだと深刻すぎるからでしょうか。ロシアマフィア側がもうちょっと強面で賢い面子を集めたほうが、物語の迫力は増したと思う一方、あまりシリアスすぎるのを見ると突かれるのでやむを得ないかな。

 完璧な犯罪にみえたマーラの計画ですが、ローマンの怒りを買い二転三転します。しかし、欲望にはどこまでも忠実な彼女は、大金を得るために一か八か、自分の命すら賭けてローマンからむしりとろうとします。悪党同士のつぶしあいがテンポよくゲームのように続くので、2人のやっていることへの嫌悪感が減るから不思議なもの。本来だったら、マーラのやっていることなんか、速攻で罰があたって当然ですが、登場人物は悪人かカモしかでてこないので、そうなると賢い悪人に思わず目が行ってしまいます。

 パイクの悪女ぶりは堂々たるもので、ゴンサレスとの同性愛というのは最近のハリウッドのコードもあるでしょうけど、マーラが主犯でひっぱるには恋人が男性よりしっくりいきました。ダイアン・ウィーストがすっかりおばあちゃんになっていますが、さすがに芸達者ですね。知的に楽しめ、でも現実をかんがえたらちょっと怖い佳作でした。 
posted by 映画好きパパ at 06:47 | Comment(0) | 2021年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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