2021年12月12日

ミュジコフィリア

 現代音楽をテーマにした青春劇は初めてみたかも。ただ、音楽の話と恋愛話、家族の話が散漫で、本筋にはそれほどはまりませんでした。

 作品情報 2021年日本映画 監督:谷口正晃 出演:井之脇海、松本穂香、山崎育三郎  上映時間:113分 評価★★★(五段階) 観賞場所:TOHOシネマズ日比谷 2021年劇場鑑賞288本



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 【ストーリー】
 京都の芸大の美術科に進学した漆原朔(井之脇海)は、入学式に遅刻したところ現代音楽サークルの花見に無理やり誘われる。中心の青田(阿部進之介)に強引に連れてかれた朔は、あこがれの先輩、谷崎小夜(川添野愛)がいることに喜ぶが、サークルの創設者が若手指揮者の貴志野大成(山崎育三郎)と知り、不機嫌になる。

 実は、朔は著名な音楽家の故・貴志野龍(石丸幹二)の隠し子で、大成は異母兄にあたるのだ。しかも大成は小夜と付き合っている。亡き父への恨みもあって音楽を離れた朔だが、花見でピアノを弾いたところをピアノ科の新入生、浪花凪(松本穂香)と龍の弟子で大学の准教授の椋本(濱田マリ)に聞かれてしまう。2人は朔の天才的な演奏に驚き…

 【感想】
 漫画原作(未読)で、ストーリーを淡々とこなしている印象を受けました。テンポが全体的に早く、朔がなぜ美術科にいるのかは反映されないし、凪と小夜と大成を含んだ4人の仲も、何ともむず痒い感じ。芸大の派閥争いと、天才的な父と弟に悩む大成などいろんな要素をぶっこんでおり、結局、何か深まるようなエピソードが足りないような気がしました。

 個別のエピソードは悪くはないのですが、だいたい見当が突く流れに落ち着きます。やはりエピソードのアイテムがちょっと多くて、みているこちらで消化できないというのが正直な感想。京都のあちこちを舞台にして、京都弁の登場人物が多い雰囲気は良かったですが。

 現代音楽への知識がほとんどなかったので、鴨川の両岸に弦を渡して風の音に弾かせるとか、坊主の読経と芸妓と音楽を同時にするとか、ユニークなものばかり。本人たちは真剣にやっているのだろうけど、結局、人口に膾炙しないのはあまりにも先鋭的すぎるからかと、思ってしましました。また、現代音楽がメインだったら凪がJポップを歌うのはどうなのよと突っ込みたくなります。

 井之脇海は苦悩の理由が父親との関係がメインで、天才音楽家としての側面をもうちょっと強くだしても気がしました。松本もいかにも彼女に求められている演技をそつなくこなしている感じ。一番美味しかったのは阿部で、こういうとぼけた役ができるのかとちょっと意外な気もしました。現代音楽サークルの面々はキャラが立っていたので、連ドラでじっくり描いても良かったかなあ。
posted by 映画好きパパ at 20:55 | Comment(0) | 2021年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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