2021年12月16日

幕が下りたら会いましょう

 演劇の世界を舞台に、アラサー女性の仕事や家族をめぐる葛藤を描いています。物静かな雰囲気と細やかな女性心理はいいのだけど、細かいところが気になってあまり入り込めなかった。同年代の女性が見れば面白いのかも。

 作品情報 2021年日本映画 監督:前田聖来 出演:松井玲奈、筧美和子、日高七海  上映時間:94分 評価★★★(五段階) 観賞場所:新宿武蔵野館 2021年劇場鑑賞292本



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 【ストーリー】
 実家の美容院を手伝いながら地方で売れない劇団を主宰している劇作家の麻奈美(松井玲奈)のもとに、東京で一人暮らしをしていた妹・尚(筧美和子)の急死の知らせが届く。学生時代に演劇コンクールで賞をとった麻奈美は尚に負い目があり、姉妹の仲は良くなかった。

尚が死んだ夜、麻奈美は劇団員たちと一緒に飲んでいていて、尚からの着信を無視していた。麻奈美は、親友で劇団の主演女優の早苗(日高七海)とともに、尚の部屋の整理に行く。そこで合った尚の後輩のほのか(江野沢愛美)から、部長(袴田吉彦)のパワハラにあっていたことを聞く。一方、パワハラ対策のNPO代表の新山(木口健太)から、尚の追悼公演を提案されるが…

 
 【感想】
 松井玲奈のすっと冷えたようなたたずまいが、何とも不思議な雰囲気を醸し出しています。酔っぱらったら本音をぶつけて絡み酒になるものの、父に捨てられシングルマザーで育ててくれた母(しゅはまはるみ)とも尚ともうまくいってません。劇団でもうまくいかずにフラストレーションがたまっています。普段はそんないやなことを全ての見込み落ち着いた表情をみせているというのが伝わってきます。

 ただ、アラサーで劇団の主宰をしているのだったら、もう少ししっかりしなきゃという気がして、観ていてなかなか麻奈美の気持ちに向き合えません。例えば、東京に気おくれがあるのか新山に強引に追悼公演をお膳立てしても、自分の気持ちをみせずに流されているだけ。そもそも、上京するというから地方都市かと思いきや、タクシーで3万円だったら、小田原とか熊谷とかそのくらいの距離なので、あまり上京に決意するという気がしないのですが。

 父親に捨てられたことによる複雑な家庭事情も、なんかお話としてできすぎのようで、あまりいかせているように思えませんでした。そこまで複雑にしなくてもいいというか。ただ、エンドロール後のシーンは非常によくできていて、松井の魅力を引き出していました。

 地方で劇団をやる大変さというのはよくわからないけど、その主演役が日高というのはなんか納得できてはまり役。一方、筧の繊細な演技はもうちょっと見たかった気がします。男性陣では木口の東京の業界人らしい強引さは納得しましたが、袴田は出オチのような気がして、シリアスな題材なのに笑ってしまいました。長編デビューとなる前田監督は若い女性監督らしく、アラサー女性の心理のひだを細やかに等身大に演出しており、今後が楽しみな監督です。
posted by 映画好きパパ at 06:03 | Comment(0) | 2021年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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