作品情報 2021年日本映画アニメ 監督:朴性厚 声の出演:緒方恵美、花澤香菜、中村悠一 上映時間:105分 評価★★★★(五段階) 観賞場所:109シネマズ湘南 2022年劇場鑑賞1本
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【ストーリー】
人の負の感情から生まれ、人間を襲う怪物「呪霊」がいる日本。高校生の乙骨憂太(声・緒方恵美)は幼いころに結婚を誓った祈本里香(花澤香菜)が交通事故死して呪霊になってしまい、彼女に憑りつかれていた。
里香の能力はすさまじく、他人を傷つけたくないために独りぼっちとなっていた憂太は、呪いを祓うために呪いを学ぶ学校“東京都立呪術高等専門学校に転入。担任で最強の呪術師、五条悟(中村悠一)のもと、クラスメイトの禪院真希(小松未可子)、狗巻棘(内山昂輝)、パンダ(関智一)と実戦を交えながら成長していく。だが、五条のかつての親友で、狂暴な呪術師の夏油傑(櫻井孝宏)が、一般人の大量虐殺「百鬼夜行」を始めると宣戦布告し…
【感想】
アニメ版はみましたがそれほど熱心な視聴者でありませんでした。本作は始まりの物語でアニメ版の1年前の設定なので、アニメ版を観なくても十分、楽しめます。ストーリーの骨格もしっかりしており、幼いころに呪霊となってしまった里香と憂太の関係、そして、最初は反発しあった真希をはじめ同級生3人と友情を深めるうちに、戦いがどんどん激しくなるというジャンプ漫画らしい展開を十分に楽しめます。
ひとりぼっちの憂太が周囲に感化されて次第に前向きになっていく姿は、少年の成長物語としてぴったり。タイトルにもある0とキーイラストにある指輪の意味も、観ていてしっくりきます。また、「鬼滅の刃」同様、敵のビジュアルと激しいバトルシーンも見ものです。
ただ、敵側の興味深いキャラクターが、尺の関係でそれぞれクローズアップされなかったのは残念。夏油がなぜ一般人を憎むのかについても、映画ではふれられておらず、原作で補完(僕は原作未読なのでウェブのあらすじでしたが)しないと分かりにくいです。映画ならではのスケールのアクションは楽しめたけどちょっともったいなかったかな。
声のキャストは一線級の声優をそろえているため、余計なゲスト声優に邪魔されることなく堪能できました。少年役はさすが緒方で、エヴァのシンジと同じ年ごろながら、見事に憂太のキャラをたたせています。里香役の花澤も相変わらずうまい。そのほかテレビアニメと同じ顔触れで、息もぴったりというところでしょうか。テレビ版より棘の印象が強かったのにも満足。それにしても、これだけの作品でも「鬼滅の刃」の動員数の半分にも及びそうもないのだから、映画興行は不思議な世界ですね。
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