2022年01月12日

ある家族

 昨年、僕もクラウドファンディングで応援した児童養護施設を描いた作品。生真面目で教育映画のようですが、こういう家族もいるということは多くの人に知ってもらいたいものです。

 作品情報 2021年日本映画 監督:ながせきいさむ 出演:川崎麻世、野村真美、寺田もか  上映時間:99分 評価★★★★(五段階) 



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 【ストーリー】
 一般家庭の中で数人の子供を預かる児童養護施設「ファミリーホーム」。元児童相談所の職員で、現在は足を悪くしている一ノ瀬泰(川崎麻世)も、妻の陽子(野村真美)と協力して、自宅を改造して5人の子供の面倒をみていた。

 一ノ瀬家の娘で女子高生の茜(寺田もか)は同世代の子供たちと家族のように暮らすことに戸惑いやうれしさなど様々な気持ちを抱きながらも、精一杯がんばっていた。ところが、陽子が末期がんだと診断される。足の悪い泰とまだ未成年の茜ではとてもファミリーホームを切り盛りすることはできず…

 【感想】
 社会的養護の問題に関心があるため、クラウドファンディングで応援しました。ところが、上映開始の連絡がなかったうえ、東京では単館で短期間の上映だったため、気付いた時には終わっていてがっかりしていたところ、製作者側から関係者向けの配信映像が送られてきたので観ることができました。インディーズでノースター、マイナーなテーマですが、もっと長期間、複数の映画館で観られればよかった。

 5人の子供(一人は赤ん坊ですが)のキャラはたっていて、それぞれファミリーホームに預けられた経緯や思いというのはよくでています。しかし、99分の上映時間では短すぎる。名ドラマ「明日の光をつかめ」のように東海テレビの昼ドラ枠かがあればぴったりだし、せめて今の土曜の夜ドラでじっくり観たかったと思ってしまいました。

 社会的養護は里親と児童養護施設に大きく分かれます。国は家庭的な環境で育てたほうが良いという意向ですが、里親になれる人は日本では少なく、養子大国の欧米とは違います。もちろん、児童養護施設で大人数のなかで規律を学んだことで、立派に育つ子供たちもいるのですが、ファミリーホームは施設といっても家庭的な環境で育てようということで、僕もあまり詳しくなかったので、非常に勉強になりました。特に、ファミリーホームでの日常部分はいろいろ魅せられ、茜の恋愛エピソードはお気に入りです。

 しかし、学校や職場でのいじめのシーンとか、引き取ってもまた虐待を繰り返す毒親のシーンとか、陽子の闘病と荒れる泰など、どうしても類型的にとどまってしまいます。子供たちも頑張っていて、応援したくなるのだけど、どうしても教育映画を観ているような地味な感覚は抜け出せませんでした。それは悪いことではないのだけど、インパクトとして弱かった気もします。

posted by 映画好きパパ at 06:09 | Comment(0) | 2022年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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