2022年01月26日

ハウス・オブ・グッチ

 グッチ家の内紛を描いており、遺族からクレームは来たそうですが衣装提供にグッチが全面協力しているというのに苦笑い。シェークスピアの悲劇のような、裕福な家族の崩壊劇を堪能できました。
*コロナ予防のため、蔓延防止措置がでてからは映画館にいくのを自粛しています。そのため、劇場鑑賞は本作が当面最後。今後は配信、ドラマやアニメの感想をアップしていきます。

 作品情報 2021年アメリカ映画 監督:リドリー・スコット 出演:レディー・ガガ、アダム・ドライヴァー、アル・パチーノ  上映時間:159分 評価★★★★(五段階) 観賞場所:Tジョイ横浜 2022年劇場鑑賞19本



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 【ストーリー】
 運送業の娘、パトリツィア・レッジャーニ(レディー・ガガ)は、パーティでグッチ家の御曹司、マウリツィオ(アダム・ドライヴァー)と知り合い、積極的なアプローチでみごと射止める。だが、マウリツィオの父、ロドルフォ(ジェレミー・アイアンズ)は2人の仲を認めず、マウリツィオは家を飛び出して結婚する。

 ロドルフォの兄のアルド(アル・パチーノ)を頼ったマウリツィオは、パトリツィアの後押しもあり、経営の才能を出してくる。実の息子パオロ(ジャレッド・レトー)の愚鈍さを嘆くアルドは、マウリツィオ夫婦を次第に信頼していく。グッチの株はロドルフォとアルドが50%ずつもっており、後継者をめぐって一族の仲はこじれていく…

 【感想】
 パトリツィアとマウリツィオが出会ってから、大事件が起きるまでの20年以上を追っています。特に登場人物の内面を掘り下げることはなく、それも含めて、史劇をみているよう。グッチという王侯貴族並みの金持ち、ブランドをもった一族が、富と名誉のために傷つけあい、権謀術数の限りを尽くすのは見もので、2時間半を飽きさせません。史実がどうだったのか知らなかったので、結構、驚きました。

 庶民出身のパトリツィアは才覚も野望も人一倍。最初は坊ちゃん育ちで頼りないマウリツィオの尻をたたきますが、マウリツィオも次第に権力闘争に目覚めていき、どんどん腹黒くなるのは「マクベス」みたい。いつだれが裏切るかわからない状況が延々と続きます。愚鈍だけど人のいいパオロはいい鴨で、大金持ちの家に生まれるのは大変だとつくづく思います。

 1970年代は日本人がグッチにとって上得意で、静かな金持ちと評価。アル・パチーノが「コンニチハ」と日本人観光客に語りかけるのを見ると、現代の日本との落差を感じさせます。また、精神が不安になったパトリツィアが怪しげな占い師ピーナ(サルマ・ハエック)にはまっていくのも、日本でも政治家や財界人が占い師にはまるという話を聞きますが、洋の東西を問わずにたようなものかと苦笑しました。

 大物監督に、豪華スターの共演。それにグッチをはじめとする高級ブランドの協力によるゴージャスな衣装の数々は、ファッションにうとい僕でも感心するほど。ヨーロッパのセレブの生活も垣間見えます。70年代〜90年代の洋楽やクラシックのBGMもふんだんに使っています。それにしても、たかが鞄や靴でこれだけのブランドになってしまうというのは、人間は不思議なものです。
posted by 映画好きパパ at 06:09 | Comment(0) | 2022年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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