2022年02月01日

ミステリと言う勿れ(フジ月21)評価★★★★

 ミステリドラマでも、徹底的に理屈をこねまわし、長セリフをとうとうとまくしたてる菅田将暉の魅力が何とも斬新。ここ何年かのミステリドラマのなかではトップ級の面白さです。

 【ストーリー】
 天然パーマで仏頂面の大学院生、久能整(菅田将暉)はある殺人事件の容疑者として警察から事情聴取を受ける。しかし、表情一つ変えずにとうとうと推理を語る彼に、捜査陣は推されっぱなし。久能はとうとう真相を突き止め…



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 【感想】
 原作漫画は未見ですが、漫画の登場人物をきちんと3次元の実在感ある人間としてあらわし、なおかつ、とにかくしゃべりっぱなしだけど、変な奴を魅力的に演じた菅田将暉がMVPでしょう。ある意味、コミュ障、理詰めで真相を解き明かす木曜ドラマ「ゴシップ」の主人公凛々子(黒木華)が人間的に魅力を感じさせられないのと比べるとよくわかります。それはそこはかともない、自己嫌悪というか自分の弱点が嫌いなことに気付いていることを菅田がよくみせているからではないでしょうか。

 筒井道隆、尾上松也、伊藤沙莉の警察トリオも決してミステリドラマによくあるテンプレでもなく、それぞれが血の通った人間としてしっかり描かれ、それをきっちり演技としてみせています。2話からのゲストの翔(永山瑛太)はさすがにアニメキャラがそのまま3次元に来たような違和感を感じさせましたが、久能の存在感と翔の違和感がうまくかみ合うマリアージュになっています。

 1話〜3話の事件はトリックを楽しむというより、事件に関係あることないことあわせて久能のひたすらのしゃべりを楽しむもの。とくに3話でいじめについて、加害者こそ隔離されるべきといった久能のしゃべりは、現実でもそうではないかと考えさせられるふかいもの。知的好奇心も満足させられ、感情的にも納得させられる見事なキャラクターになっています。

 クラシックを多用するBGMやCGの使い方など演出も満足させられるできばえ。謎の美女白石麻衣とか、ゲストの使い方もうまい。今後、失速しませんように。
posted by 映画好きパパ at 06:07 | Comment(0) | テレビドラマ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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