2022年02月23日

カルト

 白石晃士監督お得意のフェイクドキュメンタリー。前半の静かに不気味と不穏さが広がるところから徐々に活劇じみていく展開は、観客を楽しませてくれます。

 作品情報 2013年日本映画 監督:白石晃士 出演:あびる優、岩佐真悠子、入来茉里  上映時間:84分 評価★★★★(五段階) 観賞場所:アマゾンプライム  



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 【ストーリー】
 タレントのあびる優、岩佐真悠子、入来茉里の3人は霊能者の雲水(山口森広)とともに、テレビの心霊番組のロケで、郊外の住宅地に行く。金田朋絵(小山田サユリ)と美保(岡本夏美)母娘が暮らす住宅で、不気味な現象が相次いで起きているのだ。雲水は除霊を試みるが失敗。美保が悪霊にとりつかれてしまい…

 【感想】
 前半のいかにも心霊番組のロケっぽい雰囲気がいい。マネージャーもいなくてタレントが現地に行くのかという気もしますが、本人役をしている3人が、怪現象におびえる姿はいかにもと言う感じで見ごたえがあります。また、ラップ現象や蛇が出てきたりといった怪現象だけでなく、カーテン越しに金田家をのぞく隣人の中年母娘など、雰囲気もぴったり。

 そして、雲水とその師匠の龍玄(井上肇)がいかにも心霊番組に出てきそうな霊能者しぐさ。僧のような恰好をして、丁寧な口調で怪異を分析する2人はたのもしくみえますが、それをさらにしのぐ悪霊の暴れっぷりがたまりません。

 中盤からは、ヤンキーかホストのような外見だけど、雲水たちよりはるかに能力の優れた霊能力者NEO(三浦涼介)が加わり、悪霊との対決もヒートアップしていきます。前半は怪異の姿をなかなかみせずに怖がらせ、後半は怪異の姿がみえて逆にちゃちっぽくみえるのを逆手にとって、霊能力バトルにと切り替えるのがいい。

 そして、終盤、僕にも想像がつかなかったような意外な展開になって、熱い戦いがどんどん繰り広げられていき、絵柄のチープさと裏腹にみているこちらのテンションも高まっていくのは、さすが白石ホラー。もう細かいところなんか気にしない感じがいいです。続編は作られていないですが、見たいような見たくないような、独特の終わり方をしているのも、これまた楽しい作品になりました。
posted by 映画好きパパ at 08:24 | Comment(0) | 2022年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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