作品情報 2022年日本映画 監督:佐々木勝己 出演:海老野心、小野健斗、小島みゆ 上映時間:79分 評価★★★★(五段階) 観賞場所:ヒューマントラストシネマ渋谷 2022年劇場鑑賞20本
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【ストーリー】
売れないアイドルの姫子(海老野心)はマネージャーの安藤(小野健斗)から、女性ユーチューバー2人(小島みゆ、RaMu)とともに、事故物件のアパートに住んで心霊現象をレポートするよう命じられる。
そのアパートはかつて猟奇的なバラバラ殺人事件が起きた心霊スポットで、最近もユーチューバー(竹内花)が行方不明になっていた。大半が空き部屋になっているアパートに泊まり込んだ姫子は、たった一人残った住民の中年男(渋江譲二)の不可解な動作が気になったのだが…
【感想】
ゴアが売り物だというのですが、前半は典型的なJホラー。冒頭に、40年前のバラバラ殺人の様子が少しでてちょっとひきつけられますが、あとは売れないタレントの体験なんてプロットは白石晃士監督でさんざんみていますし、不気味な現象が小出しに起こるというのも、今更感まるだし。しかも、監督の意図でしょうが、霊能力者役の島田秀平が突然切れるとか
本編に関係ない不気味な行動が散発的に起こるのですよね。
さらに、中盤、姫子が危機に陥る場面がありますが、どう考えてもダメなホラー映画にでてくる登場人物の典型で、なんでのこのこと危険につっこんでいくのか、しかも説明台詞を口走りながらと、見ているこちらも投げやりな気分になってしまいました。しかし、前半のっそりした分、後半に向けて爆発していきます。
後半は結構、ゴアな場面がでてきて、最近の邦画では貴重です。低予算だし、いかにも作りものという感じは否めませんが、ギャグ映画ではなく、ホラー映画としてきちんと人体破壊場面に取り組んでいるのは、作り手のやる気を感じました。ラストは、某有名映画に似ていると批判的な人がいますが、僕はそれを含めて大喜び。いや、映画は観客が楽しんでなんぼでしょう。ちなみに、まだ感想はアップしていませんが、直前にゴア描写満載の米国映画「ジェーン・ドゥーの解剖」みたために、だいぶゴアには耐性がついており、個人的には全然平気でしたが、苦手な人は大変かも。
出演者はほとんど知らなかったのですけど、そこがまた、低予算感にフィットした感じ。有名女優がキャーキャーいっても、どうしても作りもの感がしてしまいますからね。海老野のちょっと泥臭い売れないアイドルという役柄がぴったり。他の2人や渋江も頑張っていて、見ていて応援したくなるタイプの作品です。また、小野は声が声優のようで、そこだけ異世界感があったのもおかしかった。
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