2022年03月04日

ちょっと思い出しただけ

 男女が出会って、付き合い、別れた6年間を、毎年7月26日だけで描いた恋愛映画。時間の逆行と言い、巧いけれどちょっとおしゃれになりすぎてるかな。

 作品情報 2021年日本映画 監督:松居大悟 出演:池松壮亮、伊藤沙莉、尾崎世界観  上映時間:115分 評価★★★(五段階) 観賞場所:キノシネマみなとみらい 2022年劇場鑑賞26本



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 【ストーリー】
 2021年7月26日、コロナ禍でひとけの少ない東京。タクシー運転手の野原葉(伊藤沙莉)は偶然、元カレの佐伯照生(池松壮亮)が誰もいないステージで一人踊っているのに偶然出くわす。この日は照生の誕生日だった。

 6年前、ダンサーだった彼と出会い、恋に落ちた葉。だが、照生は足のけがをしてダンサー人生を絶たれ自暴自棄になり、葉とも別れてしまった。毎年7月26日に何があったのか、 
2人は1年ずつ遡って回想する。

 【感想】
 クリープハイプの楽曲「ナイトオンザプラネット」に着想を得た松居監督が脚本も手掛けたオリジナルストーリー。クリープハイプの尾崎世界観が、カメオみたいな形であちこちに出没しています。元ネタの映画「ナイト・オン・ザ・プラネット」は当時観たはずなんですが、すっかり忘却しており、これを機会に改めてみようかな。

 さて、池松、伊藤という芸達者な2人。さらに、成田凌、國村隼、永瀬正敏など豪華な顔ぶれがカメオ的にでてきて、いかにもおしゃれな映画です。照生と葉の不器用な恋愛の周りに、事故で妻(神野三鈴)を失って、命日にその帰りを待つ男(永瀬)、ゲイバーの亭主(國村)と彼が片想いする若い客(成田)といった、不器用な愛のカタチがちりばめられ、クリープハイプの楽曲と共に見ているこちらを癒してくれます。

 ただ、あまりにも完璧な世界でちょっと息苦しい。照生と葉がうまくいかないのも含めて、ドロドロ感というのか地に足がついた感じが受け取れませんでした。下北沢とか吉祥寺を闊歩する若者向けの映画といいましょうか、疎外感みたいなのを受けてしまいます。

 とはいえ、安心した俳優陣だし、美術、照明も含めてさすがだなとみせてくれる松居監督の演出のレベルは高い。最近大活躍の河合優美がちょっと大人びた役を演じていたのも新鮮でした。こういう映画こそ、一人で見るのでなくて、同じ趣味の相手と2人で見るデート向け作品なんだろうなあ。
posted by 映画好きパパ at 06:02 | Comment(0) | 2022年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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