2022年03月19日

ウエディング・ハイ

 篠原涼子主演のウェディングプランナーのドタバタなんて、およそ食欲をそそらない主題を食べやすくしたのは、脚本のバカリズムと大九明子監督のさすがの手腕。毒もないコメディなのでお気楽に観られました。

 作品情報 2022年日本映画 監督:大九明子 出演:篠原涼子、中村倫也、関水渚  上映時間:117分 評価★★★★(五段階) 観賞場所:109シネマズ川崎  2022年劇場鑑賞41本



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 【ストーリー】
 中越真帆(篠原涼子)は優秀なウェディングプランナー。ところが、石川彰人(中村倫也)と新田遥(関水渚)の結婚式でハプニング続出。わがままな来賓、親族で披露宴の時間は押しっぱなし。さらに、渚の元カレ裕也(岩田剛典)が新婦を式場から強奪しようと押しかけてきた。果たして、披露宴は無事終わるのか…

 【感想】
 結婚式は式場にとっては日常だけど、新郎新婦にとっては一生に一度の思い出にしなければならないもの。だから中越が全力で披露宴を盛り上げようとするのはわかります。しかし、裕也のエピソードをのぞけば、来賓や親族のわがままっていっても想定の範囲内といえそうなものばかりで、逆にこうしたハプニングを予想していなかったのはウェディングプランナーとして無能なのではと思ってしまいました。

 なにしろ、基本的に、スピーチで延々としゃべる来賓のため、時間が押してしまっただけなのです。僕自身、友人の結婚式で来賓が1時間もしゃべって参列者一同あきれはてたことがあります。でも、妙に肩書のついたおっさんってしゃべりだすと止まらないから、披露宴あるあるでしょう。そこらへんまで予見するのがプロだと思うのですけどね。

 ただ、バカリズムが小ネタをちりばめて、それが見事に回収されるのは気持ちがいい。結婚式がテーマなのに下ネタがHなほうでなくて下痢とかのほうにいくのも、邦画らしい外し方のコメディでした。そして、裕也の騒動や、新郎新婦はもとより来賓や中越まで、この結婚式にかける思いを回想パートを交えて描いたり、肝心な場面を省略して滑るのを防ぐ脚本、演出もにんまりします。

 篠原は基本的にドタバタするだけの狂言回し。中村、関水の2人は肩の力を抜いた演技だし、参列者役の高橋克実、皆川猿時、親族の六角精児、尾美としのり、裕也たちのおバカな友達(浅利陽介、前野朋哉)といった曲者俳優がそろっているのは、コメディとして正しい使い方。謎の男役の向井理はそれでいいのか、という気もしますけど…。隣の席のおばちゃんたちは爆笑していたし、難しいことを考えずに笑うにはぴったりでした。
posted by 映画好きパパ at 06:56 | Comment(0) | 2022年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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