2022年03月26日

永遠の831

神山健治監督のオリジナルアニメーション。3Dアニメだけど、昔のファイナルファンタジーのようなキャラの無意味なゆらゆらが気持ち悪いうえ、中途半端な社会批判が肌にあいませんでした。

 作品情報 2021年日本映画アニメ 監督:神山健治 声の出演:斉藤壮馬、M・A・O、興津和幸  上映時間:105分 評価★★(五段階) 観賞場所:イオンシネマ港北ニュータウン  2022年劇場鑑賞49本



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 【ストーリー】 
 未曽有の大災厄に襲われた日本。ある事情で両親を失ったスズシロウ(声・斉藤壮馬)は新聞奨学生として働きながら大学に通っていた。彼には特殊な能力があった。怒りが頂点に達したとき、時間を止めてしまうことができるのだ。

 ある時、止めた時間でも動いている少女なずな(M・A・O)の存在に気付き、彼女の後をつける。なずなは半グレの青年、亜川(興津和幸)に無理に利用されているようだった。そして、彼らが世間を騒がしているテロ集団「831戦線」のメンバーだとしる。そして亜川こそが…

 【感想】
 未曽有の大災厄はコロナのメタファーでしょうし、永遠の831というのは、夏休みも終わって新学期が始まるのにいつまでも動きたくない、止まったままの時間をほっする気持ちを、古い体制にしがみつく現実の日本のメタファーとして使ってます。まあそれは分かるにしても、
831戦線の言っていることがあまりにも廚二病的で、冗談かと思っていたらスズシロウも、そして作り手も共感しているようでびっくりしました。

 怒りの頂点で時間が止まって、そこで少女と出会うというのは「初恋ロスタイム」のようなプロットですが、正直、社会や政治に対する変な怒りをいれたことで、話の展開がごちゃごちゃになってしまいました。いっそのこと、社会派的な部分は全部削除しちゃったほうが見やすかったです。

 最後まで見ても亜川たちのやることは強引な自己弁護にすぎません。それにスズシロウがなぜ共感するのか。また、今の日本の疲弊した社会体制を批判しつつ、薄っぺらい陰謀論にのっかっているので、みていてイラっときます。さらに、冒頭でもふれましたが、3Dアニメの動きが見ていて不気味。キャラデザは納得できるのに、ゆらゆらと動いているのは後半は多少慣れたとはいえ、映画に没入するのを妨げました。

 また、新聞店の若い女性店主アキナ(日笠陽子)が無駄に巨乳で露出の多い服装をしているのも、社会派アニメを訴えたいならマイナスな気がします。ネットいじめや貧困の問題も薄っぺらく、やはり、ラブコメに振り切れば良かったのに。
posted by 映画好きパパ at 19:20 | Comment(0) | 2022年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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