2022年05月18日

Sexual Drive

 怪優・芹澤興人演じる不気味な男がきっかけで、主人公たちの隠された性衝動が起こるというオムニバス。アイデアは良いのだけど、それなりにメジャーな俳優を使っているためか直截的なシーンはなし。変態ぶりも「チタン」を見た後では大人しいような感じ。

 作品情報 2021年日本映画 監督:吉田浩太 出演:芹澤興人、池田良、さとうほなみ  上映時間:70分 評価★★★(五段階) 観賞場所:新宿武蔵野館  2022年劇場鑑賞109本



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 【ストーリー】
 江夏(池田良)は看護師の妻真澄(橋本まなみ)が仕事に出かけている間、栗田(芹澤興人)という中年男の訪問を受ける。栗田は真澄と不倫をしていて謝罪しにきたというのだ。美人の妻と、風采のあがらない栗田が不倫しているとは信じられない江夏。だが、栗田は2人の秘め事をねっとりとした口調で説明しはじめ…(納豆)

 精神症のうえ、ペーパードライバーの主婦茜(さとうほなみ)は、買い物に出かける途中に栗田という男をはねてしまう。栗田は病院にも警察に届けなくてもいいから自宅まで送り届けてほしいと頼む。だが、運転中に栗田は思いもよらないことしゃべりはじめ…(麻婆豆腐)

 【感想】
 邦画ファンなら見かけたことのあるだろう芹澤興人。冴えない風貌に薄汚いひげ、独特の声などインパクトがある名わき役です。最近では大河ドラマ「鎌倉殿の13人」で新垣結衣演じる八重姫と無理やり結婚させられる江間次郎役や「あの頃。」で松坂桃李演じる主人公をオタク道に引きずり込むナカウチ役が印象的です。その芹澤のアブノーマルさをフル活用したストーリーは楽しめます。身近な食べ物と結びつけたタイトル、エピソードもひねっています。

 橋本、さとう、そして3話目の「背油大蒜増々」に出演する武田梨奈と各話のヒロインは美女ぞろい。それが芹澤の濃厚なしゃべくりで赤裸々となっていくのはリアル美女と野獣というのでしょうか、キャスティングの勝利といえましょう。とくに武田はあまりエロい役柄の印象がなかっただけに驚きました。

 一方で池田や、3話に出てくる武田の愛人役の尚玄ら、芹澤より容姿的に勝っている男性が、オスとしてあっけなく敗れていく姿は小気味がいい。特に池田は直前でみた「マイスモールランド」で嫌味なパパ活男がはまっていただけに、本人に責任はないとはいえ「ざまあみろ」と思ってしまいました。

 とはいえ、全体的に変態的、フェチ的な性愛が陰にこもっていて、あまり楽しめませんでした。性愛は淫靡な部分と明るい部分があるのだけど、1話と3話は淫靡に比重が傾いていたからかな。さらに変態ぶりも、自動車にひかれたいフェチがあるというのは驚きましたけど、実際に自動車とセックスをする「チタン」と比べると勢いが足らなかった気がします。まあ、くすりと笑えるちょっとHなコメディとしては楽しめます。さとうが出演していた「愛なのに」がよく練った脚本のセリフ劇とすれば、こちらは芹澤の圧倒的存在感とタイプが違うので、比べてみるのも面白いかも。

posted by 映画好きパパ at 05:57 | Comment(0) | 2022年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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