作品情報 2022年日本映画 監督:斉加尚代 上映時間:107分 評価★★★(五段階) 観賞場所:ヒューマントラストシネマ有楽町 2022年劇場鑑賞111本
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【ストーリー、感想】
学校教育の中でも道徳や日本史は右派から自虐史観と攻撃され、大きく変わってきています。例えば、道徳教育の教科書でパン屋を取り上げようとしたら、パン屋は日本の伝統文化でないと却下されたとか。そんなこというのならば、IT業界をはじめ、日本の今後の成長を支える産業はみんな伝統的じゃないのに、文科省は科学も所管しているのに頭悪すぎと思ってしまいます。
また、歴史教育の問題では「従軍慰安婦」か「慰安婦」かでおおもめ。右派の主張が受け入れられて「従軍慰安婦」との表記はされないそうで、「日本会議」がけしからんと思ったら大量の抗議はがきがとどくとか。安倍元首相の出身県の山口県の市長とか、モリカケの籠池氏が中身も読まないで大量の抗議はがきを送りつけていたことを証言しており、おかしいと思ってない感覚が不思議。
右派の日本史教科書執筆者の伊藤隆東大名誉教授は「歴史から学ぶものはない」といいます。それだったら、そもそも日本史の授業をする必要はないのでは。自然科学を重視するSTEMに力をいれるならともかく、戦争から70年以上過ぎてるのに、いつまで騒いでいるのか不思議でなりません。
そもそも道徳教育を推進するのだったら、政治家や文科省の高級官僚が範を示すべきでしょう。しかし、政治家の腐敗ぶり、破廉恥ぶりは周知のとおり。文科省も今や左派がまつりあげている前川元次官は道徳的にどうなのか。その後も、汚職で高級官僚が何人も捕まってます。こういう人たちが教育行政を牛耳っているから大学ランキングで凋落するなど日本の教育水準は低くなっているとしか思えません。
一方、左派も相変わらずの反自民党や反米のトーンが強くでています。学術会議で任命拒否された早稲田の岡田正則教授が、今だに国旗国歌義務化は問題とかいっていて驚きました。ウクライナ情勢をみれば、日本の左派が今だに旧態依然として現実の世界情勢にそぐわないことが一目瞭然です。本作はMBSの番組がもとですが、批判的に取り上げている学術会議の任命拒否も、教科書の内容が政府の見解の反映ということも、本当に問題だと思う人が多ければ選挙で得点となってるはずなのに、野党はいつも負け続けてます。本作は公正を保とうとしつつも、左派の立場にシフトしている印象を受けますが、右も左も混乱していて、現場の子どもたちが一番苦労すると思ってしまいました。
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