2022年06月06日

トップガン マーヴェリック

 世界的に大ヒットし、トム・クルーズの出世作となった「トップガン」の36年ぶり続編。娯楽大作としては完璧で、往年のファンも初見の人も楽しめるでしょう。ただ、前作もそうでしたが架空国が対戦相手で、トップガンが世界最強を名乗っていても実際にはどうなのかと突っ込みたくなってしまいます。

 作品情報 2022年アメリカ映画 監督:ジョセフ・コシンスキー 出演:トム・クルーズ、マイルズ・テラー、ジェニファー・コネリー  上映時間:131分 評価★★★★(五段階) 観賞場所:109シネマズ港北  2022年劇場鑑賞129本



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 【ストーリー】
 米海軍最高のパイロットを集めた訓練学校「トップガン」。そこの卒業生で天才パイロットだが上官と喧嘩してばかりのピート・ミッチェル、コードネーム・マーヴェリック(トム・クルーズ)は、トップガンの教官として戻ってきた。某国が核開発を進めており、完成前に空爆するという極秘任務のパイロットを選ぶためだ。某国の各プラントは鉄壁の防護体制がひかれていて、生還する可能性は極めて低い危険な任務だった。

 候補生の中にはかつて自分の目の前で殉職した相棒グースの息子、ルースター(マイルズ・テラー)もおり、ピートに複雑な感情を抱いていた。いったんは教官を辞退しようとするが、ピートとグースのかつてのライバルで、今は海軍大将となったアイスマン(ヴァル・キルマー)から説得されて任務を続行する。一方、昔馴染みのバーの女主人、ペニー(ジェニファー・コネリー)と再会したピートは、関係を深めていく。

 【感想】
 冒頭からオリジナルのトップガンのテーマ「デンジャーゾーン」が流れるし、川崎のバイクに乗った軍用の革ジャンのトム・クルーズが突っ走るし、一気にテンションがあがります。武功をたてながらも上官と喧嘩してばかりで出世できないという、いかにもピートらしい過去があったことが分かる、分かりやすいつくり。

 さらに、トップガンの若い学生、ルースターやハングマン(グレン・パウエル)、フェニックス(モニカ・バルバロ)らが、最初はおっさんだとバカにしていたピートが、実は彼らを歯牙にもかけない実力だとわかり真っ青になるシーンは王道とはいえ、見ていて気持ちがいい。

 ペニーとの恋愛も物語の邪魔をしません。猛訓練に加えて、クライマックスの核施設空爆は地対空ミサイル、急峻な地形、敵の最新鋭戦闘機とピンチ場面が雨あられ。まさに手に汗握るアクションシーンはさすがです。本国では批評、興行収入とも絶好調なのもよくわかります。

 でも、最近のアクション映画をみているとどうしても思ってしまうのは、実際に戦争が起きているのにヒーローが架空の世界で活躍してもむなしいなということ。本作は米軍が全面協力しているし、ミリオタも喜ぶだろう実在の兵器がじゃんじゃんでているだけに、余計に感じてしまいました。こういう映画って平和な時代に観られれば心置きなく楽しめたはずなので、コロナ禍での公開延期はもったいなかった。

 トム・クルーズの何年たっても変わらない若々しさは映画ファンの常識でしょうが、バル・キルマーは年相応の貫禄がでていて、共演が懐かしい。喉頭がんで声がでなかったのを昔の声などを合成して話しているようにしてスクリーンに復活したというから、トムを含めた熱意がすごい。一方で、前作のヒロインだったケリー・マクギリス、メグ・ライアンは登場しません。女優陣も年相応に老けているためだという話もありますが、余計にトムの若々しさは驚くべき程のものですね。

 こぼれ話として、ピートのジャケットの背中に日の丸のワッペンがありますが、2年前は日の丸ではなくて架空の旗だったそう。それが米中関係の悪化で、中国資本が手を引いたおかげて日の丸が復活できたそうです。娯楽映画といえども現実の国際政治が密接にかかわるのだとちょっと驚きました。
posted by 映画好きパパ at 06:01 | Comment(0) | 2022年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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