2022年06月08日

終わりが始まり

 夜の新宿に生きる男たちの生きざま、死にざまを描いたハードボイルド。単館のインディーズの割りに出演者がそこそこ豪華ですが、ちょっと脚本が練りこまれていないような。

 作品情報 2021年日本映画 監督:中前勇児 出演:根本正勝、峯岸みなみ、村上淳  上映時間:78分 評価★★★(五段階) 観賞場所:池袋シネマロサ  2022年劇場鑑賞131本



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 【ストーリー】
 歌舞伎町でスカウトマンをしている柏木(根本正勝)はスカウトした美女(日南響子)の暴力的な美人局にひっかかり、チンピラに追われているところを偶然あった元スカウトマンの後輩で今はカタギになった加護(高崎翔太)に助けられる。

 その後、同じく後輩でキャバクラ店長の矢口(前田公輝)を誘って飲んでいた柏木は、元キャバ嬢で、4人でつるんでいたマイコ(峯岸みなみ)が鈴木(村上淳)という中年男と結婚間近だと知る。マイコに思いを寄せていた柏木は複雑な思いをするが、マイコの同僚(森カンナ)から鈴木が既婚者であることを隠しているとの相談をうけ、マイコのために立ち上がろうとするのだが…

 【感想】
 歌舞伎町で生きる男と女の物語。僕はスカウトマンやキャバクラとは無縁ですが、映画ではそんな僕でもリアルさを感じられるような濃密な人間関係ができていました。もう中年になりかかっている柏木にとり、仕事も恋もうまくいかない。しかも、体調不良に悩み、だれかに監視されているのではとの不安も起きる。そんな人生崖っぷちの柏木と腐れ縁の男女たちの関係がずるずる続くのだったら好みになったのだけど。

 上映時間が短いのに、美人局の話、マイコの恋の話、柏木の病気の話、矢口の過去の話などさまざまな要素を詰め込んでいるのはしんどかった。特に美人局の話はどんな意味があったのか、後から思い起こしても分かりにくい。また、歌舞伎町はカネと暴力の町なんだろうけど、2時間ドラマじゃあるまいしと突っ込みたくなるような要素もありました。因果応報を描きたかったのかもしれませんが、驚きを感じませんでした。

 僕のようなとしになると、社会的地位やカネが人生の成功だとは思えません。それより、4人の友情がいつまでも続き、できればマイコが鈴木とくっつくようになれば、それに増す幸せはないと思うのだけど、それじゃあ映画にならないのかも。

 男3人の苗字がアイドルからとっているみたいと劇中でも突っ込みがあったけど、峯岸がAKB出身なので、柏木もハロプロ系の苗字にすれば対比ができるのに。峯岸の演技は久しぶりにみるのだけど、こういう役にはまっていました。根本が渋い演技を見せる一方、前田は「ちむどんどん」でブレイクしそうなので、その前の面白い役柄として印象が残りました。日南はもう清純派にはもどらないのだろうなあ。
posted by 映画好きパパ at 06:01 | Comment(0) | 2022年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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