2022年06月12日

きさらぎ駅

 20年近く前にネット掲示板2ちゃんねるで話題となり、今も都市伝説として残る「きさらぎ駅」を実写映画化。最近のJホラーのなかでは悪くはないのだけど、クライマックスの部分でちょっとはしょっちゃった気がします。

 作品情報 2022年日本映画 監督:永江二朗 出演:恒松祐里、本田望結、佐藤江梨子  上映時間:81分 評価★★★(五段階) 観賞場所:キネカ大森  2022年劇場鑑賞135本



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 【ストーリー】
 民俗学で都市伝説を調べている大学生、堤春奈(恒松祐里)は「きさらぎ駅」から生還したという女性、葉山純子(佐藤江梨子)に聞き取り調査を行った。純子は遠州鉄道の終電に乗っていて、気付いた時は数人の乗客ときさらぎ駅という不気味な駅に着いた。そこで、怪奇現象に襲われ乗客たちは次々と命を落とすなか、何とか自分だけが異世界から脱出できたという。

 高校教師だった純子は、異世界に教え子の宮崎明日香(本田望結)を取り残したことを悔やんでいた。春奈は話を聞くうちに、異世界へ行く方法を思いつく。そして自ら異世界へ行き、明日香を助け出そうとするのだが… 

 【感想】
 きさらぎ駅は2ちゃんねる発の都市伝説の中でも知名度を誇り、小説やアニメでも取り上げられてます。遠州鉄道での怪異ですが、遠州鉄道自体がタイアップで売り出しており、本作も特別協力しています。鉄道に乗って異世界に行くというのは、現代の都市伝説にふさわしい題材。アニメ「裏世界ピクニック」では激しい銃撃戦が起きていて、これじゃない感を受けていたので本作が楽しみでした。

 永江二朗監督は前作の「真・鮫島事件」でも2ちゃんねる発の都市伝説を映画化しており、手慣れたもの。CGを含め低予算なのはまるわかりですが、元ネタのきさらぎ駅の話に忠実な部分も盛り込みつつ、アイデア勝負をいどんできます。全然、論理的でなかったり、謎が放置されたりしているのですけど、それを含めた不可解さというのも、現代の都市伝説らしい。

 また、物語に緩急がついており、前半の純子の体験のときは、視界を狭くPOV(出演者本人の視界の再現)でとっていますが、後半の春奈の体験は普通に撮影をしています。後半は割とワクワクしていたのですけど、ただ、クライマックスに一気に詰め込みすぎた感はいなめない。上映時間が短いのであと5分ぐらい伸ばしていいから、クライマックスにもっと怖がらせてほしかった。
 
 恒松はよく頑張っている感じがするのですが、スクリームクイーンにならなかったのはちょっとおしい。サトエリはホラーが良く似合うので、うまくサポートしていた感じ。また、脇役では芹澤興人の存在感がでており、特に春奈が異世界にいったときの、若者ばかりだとどうしても軽くなりがちな雰囲気を、おっさんの力でねじふせていたのは感心しました。「真・鮫島事件」同様、Jホラー好きにはお勧めだけど、ホラーの名作とまではいかないかな。
posted by 映画好きパパ at 06:08 | Comment(0) | 2022年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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