2022年06月21日

ウェイ・ダウン

 難攻不落の金庫に隠された財宝を奪うというクライム映画。突っ込みどころはありつつ、オーソドックスなつくりと、W杯を絡めた展開は面白かった。
 
 作品情報 2021年スペイン、フランス映画 監督:ジャウマ・バラゲロ 出演:フレディ・ハイモア、アストリッド・ベルジュ=フリスベ、リーアム・カニンガム 上映時間:118分 評価★★★★(五段階) 観賞場所:川崎チネチッタ  2022年劇場鑑賞145本



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 【ストーリー】
 サルベージ船によるお宝ハンター、ウォルター(リーアム・カニンガム)はスペイン沖の沈没船で、500年前の伝説の海賊ドレイクが隠した秘宝のヒントが書かれたコインを発見する。だが、スペイン政府にコインは押収された。スペイン政府がドレイクの謎を解かないうちにコインを奪還しようと、天才大学生のトム(フレディ・ハイモア)、変装と情報収集のプロ、ロレイン(アストリッド・ベルジュ=フリスベ)らでチームを結成する。

 しかし、コインは世界一安全で難攻不落といわれたスペイン銀行の地下金庫にしまわれていた。金庫の仕掛けはまったく不明で、しかも銀行の正面はスペイン軍の本部。銀行強盗は不可能に思われた。しかし、トムの奇想天外なアイデアで作戦はスタート。折から、サッカーW杯の真っ最中で、国中がサッカーに熱狂していて…

 【感想】
 なんでお宝ハンターがプロの強盗団みたいに、銀行強盗の装備やセキュリティーの突破方法をしっているのかとか、いくら天才大学生でも犯罪の素人が次から次へとアイデアを思いつくのかなど突っ込みどころは多数。しかし、世俗的な父親との関係に悩む天才大学生トム、リアル峰不二子でお色気満載のロレイン、厳しいリーダーのウォルターら、チームのキャラクターがみな立っているので、面白くみられました。

 スペイン銀行の地下は、悪の秘密組織の本部のような怖ろしい仕掛けが満載。しかも19世紀に造られた超アナログなつくりと、最先端のハイテクがミックスしてるんですよ。そもそも銀行内部とは思えないような金庫室だろ、などなど突っ込みどころは多数で、単なる金庫破りではなくて超絶冒険ものとしてみることができます。さらに、完璧な警備をどうやって潜り抜けるのか。うまくいくようでトムが素人でもたもたしてしまったり、いくらなんでもずさんではと思う計画が案の定、ばれてしまったりと、オーソドックスな展開ながらひねりもあって素直に楽しめます。

 また、ワールドカップと絡めた展開もいい。スペイン銀行の前の広場はパブリックビューイングになって何万人の市民がつめかけます。その面前で犯行を成功させるというハードルの高さ。実際の2010年W杯決勝のスペイン―オランダ戦の映像が流れる中、銀行強盗との展開がリンクしているのも笑えました。サッカーに熱狂的なスペインならではの作品です。

 オチも人を食ったようでいい。単純明快で明朗闊達なストーリーに、結末がどうなるのかを含めて、ハラハラニヤニヤしながら楽しめました。フレディ・ハイモアは「チャーリーとチョコレート工場」の名子役ですが、すっかり大人になりましたし、実際にケンブリッジ大を卒業した天才なんですよね。アストリッド・ベルジュ=フリスベのお色気ぶりも堪能できたし、見た後、心が軽くなる娯楽作。ファムケ・ヤンセンの出番がちょっともったいなかったかも。監督はあの傑作ホラー「REC」の監督ですが、こんな明るい作品もできるんですね。

posted by 映画好きパパ at 06:01 | Comment(0) | 2022年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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