作品情報 2022年日本映画 監督:三木孝浩 出演:二宮和也、満島ひかり、武田鉄矢 上映時間:115分 評価★★★(五段階) 観賞場所:イオンシネマ港北ニュータウン 2022年劇場鑑賞221本
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【ストーリー】
人型ロボットやAIが生活に根付いた近未来。北海道に住む健(二宮和也)は働かずにゲームばかりしていて妻の絵美(満島ひかり)に怒られてばかり。ある日、庭でポンコツロボットのタングが迷い込む。好奇心旺盛で家の中をめちゃくちゃにしたタングに絵美の怒りも爆発。健ともども家から追い出されてしまう。
タングを製造元に返して新品ロボットと交換してもらおうと福岡の大手ロボット会社にいった健。だが、タングはどこが開発したロボットか不明だった。手掛かりを求めて中国の深圳の若手ロボット学者凛(奈緒)を訪れるが、そこで謎の男たち(山内健司、濱家隆一)に襲われる。その際、タングを開発したのが国際的なロボット学者の馬場博士(武田鉄矢)だと判明。さらにタングが故障して、馬場でなければ直せないが馬場は行方不明になっていて…
【感想】
健がダメニートなのには理由があり、タングもポンコツなのは理由があります。表面だけ見ておんぼろだとか切り捨てては良くないということですね。美術、撮影は明るい色調なのですが、結構、深刻な過去があって単純に割り切れないのがいい。ラスボスの主張も、それだけ聞いていると結構切実なものがあるのですよね。映画では活劇的に終わってるけど、果たしてどうなのかと考えてしまいました。
とはいえ冒頭の健のニートっぷりは、絵美が激怒するのもよくわかる。いくら心に傷があっても、いい年下大人だから甘えてばかりじゃいけません。そんな健が各地をタングとまわるうちに、傷が癒され成長していく。自立型AIを組み込んだタングも成長していくというのがいかにも今風のSFっぽさがあります。
2人のロードムービーがメインなので、満島、奈緒、武田、市川実日子ら結構な俳優を使っているのに、それぞれが割とあっさりとした描写で終わってます。それでも勝気な女性陣に、ナルシストな京本大我とうまいふうな配役。三木監督らしい落ち着いた演出は安心できます。
なによりも近未来の世界観が、もうすぐこういう世界になるのだろうと思わせる感じでいい。ロボットやAIが自然に人間をサポートして共存している。物語ではブラックな面もあり、実際、そういうことも十分起こりえるだけに、タングと健の友情のようなものが世界に広がればいいと思えてなりませんでした。
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