作品情報 2022年日本映画アニメ 監督:田口智久 声の出演:鈴鹿央士、 飯豊まりえ、小山力也 上映時間:83分 評価★★(五段階) 観賞場所:109シネマズ川崎 2022年劇場鑑賞233本
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【ストーリー】
田舎町に住む高校2年生の塔野カオル(声・鈴鹿央士)は不思議なトンネルを偶然見つける。そこはトンネル内で数秒たっただけでも、現実世界では数時間たっている時間がゆがんだ場所だった。そこで死んだはずのインコを見つけたカオル。幼いころ妹のカレン(声・小林星蘭)を事故で失ったことがトラウマになっている彼は、トンネルを探せばカレンが生き返るのではないかと考えた。
一方、転校生の花城あんず(飯豊まりえ)にみつかったカオルはクラスで浮いている彼女と共同戦線を張り、トンネルを調査しようとする。あんずもある願いをかなえるため、トンネルの不思議な力を必要としていた…
【感想】
俳優をアニメに起用することの是非はいろいろ言われていますが、基本的に世界観のなかに入れるのだったら問題がないと思ってます。有名どころではトイ・ストーリーの唐沢寿明、所ジョージコンビなんか物語世界を作れて最高でした。本作の場合、鈴鹿のセリフが聞き取りずらいところもあり、ふと現実に戻されてしまうのですよね。さらに活舌的に決め台詞でもききとりずらいところがありました。飯豊も悪くはないけれど、あんずという女性をイメージさせるまでも至らず。子役の小林や、カオルの父親役の小林力也とちょっと世界が違っている印象を受けてしまいました。
ストーリーもよくわからない。SF的な理屈をいっさいぬきにして謎のトンネルがあるというのを受け入れたとしても、カオルはまだしもあんずの行動がさっぱり理解できませんでした。普通にカオルが好きならば後を追いかければいいのにと、頭の中が疑問でいっぱい。
また、上映時間を短くしたためか、エピソードが途中で切れてしまうところが多々あります。カオルと父親の関係は、カレンの死もあってうまくいっていないけれど、こうした親子の葛藤もブツ切れ。また、あんずがクラスで浮いている理由も、さも意味ありげに登場したクラスのリーダー的女子(小宮有紗)が、その後はセリフすらもらえないなど、何のためにこのエピソードをいれたのかよくわからないところが散見されました。
ひと夏?の思い出、男女の初恋、今は亡き家族への思いなどいろんな要素を詰め込もうとして、花火などの定番エピも盛り込んだ結果、どれも薄味な感じ。だいたい、アラサーが10代半ばとへんなことをしたら、条例違反じゃないのかと野暮な突っ込みすらいれたくなり、物語に入り込めませんでした。
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