作品情報 2021年アメリカ映画 監督:ポール・ソレット 出演:エイドリアン・ブロディ、グレン・フレシュラー、チャンドラー・アリ・デュポン 上映時間:94分 評価★★★(五段階) 観賞場所:イオンシネマ座間 2022年劇場鑑賞243本
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【ストーリー】
元凄腕の殺し屋で、現在は都会の片隅でひっそりと暮らすごみ収集車の運転手クリーン(エイドリアン・ブロディ)。近所に住む黒人少女のディアンダ(チャンドラー・アリ・デュポン)と会話するときだけが、唯一の人間らしい時間だった。
だが、ディアンダが不良グループのパーティーへ行き、乱暴されそうになる。クリーンはグループを叩きのめしたが、重傷をおったメンバー、マイキー(リッチー・メリット)の父親は街を牛耳るギャングのマイケル(グレン・フレシュラー)だった。警察すら買収しているマイケルはクリーンに復讐しようと部下たちを総動員する。かくして血みどろの戦いが始まった。
【感想】
「ブレット・トレイン」に次ぐ殺し屋映画ですが、非常に地味でアクションシーンまで時間がかかりすぎ。夜のシーンが多く、照明も暗いし、リアルさを追求しようとしたのはブロディの要求なのかな。マイケルが魚の中に麻薬を入れて密輸して、それをさばいた後、レストランで出すなんてかなりこじんまりした組織に見えるけど、これもよくある豪邸のギャングと違ってリアルっぽさを出したいように見えました。
一方、昔気質のマイケルと、その父親についていけない現代の若者マイキーの親子の対立にも時間を割いています。自分がそう育てられたように、体罰を受けながらも汗まみれになって魚をさばかせるマイケルと、そんな泥臭い仕事は嫌がり、ついには父親の存在を否定するマイキー。それでもマイキーに愛情をもってクリーンに襲い掛かるマイケルなんですが。
ただ、現代のポリコレで考えると子どもへの体罰は、昔では愛のムチとも称されたのに今では単なるDV。時代に取り残され、映画の中でもポリコレ的な悪役となってしまったマイケルが何とも哀れです。その対比が疑似的な娘であるディアンダのために自分がけがを負うことになるクリーンなんでしょうが、まあ、この手の展開は手あかがつきすぎているような。
アクションシーンもリアルさにこだわったのか、ハリウッド映画にしては珍しく地味だけど痛そうなアクションが続きます。ただ、終盤に限られるのとやはり地味で暗いというのは否めないのですよね。正直、ビデオスルーでもおかしくない内容と思いましたけど、ついつい映画館でみちゃうんだな。
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