2022年11月05日

MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない

タイムリープを題材とした小品はアイデア勝負のところがあり、本作も会社員だったら思わず苦笑させられそうな月曜日の朝にタイムループするというアイデアが面白かった。監督の竹林亮は繊細な中学生のドキュメンタリー「14歳の栞」の監督としりびっくり。

 作品情報 2022年日本映画 監督:竹林亮 出演:円井わん、マキタスポーツ、長村航希 上映時間:82分 評価★★★★(五段階) 観賞場所:川崎チネチッタ  2022年劇場鑑289本



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 【ストーリー】
 小さな広告代理店のプランナー吉川朱海(円井わん)は、クライアントの崎野(池田良)から無茶ぶりの連続で、今週は月曜日から連日地獄のような作業をしていた。日曜日も会社に泊まり込んで何とか仕事に区切りをつけた朱海だが、知らないうちに1週間前の月曜日に戻っていた。

 最初は気づかなかったが、後輩の遠藤(長村航希)と村田(三河悠冴)から、何度もタイムリープしていることを相談される。バカにしていた朱美だが、本当にタイムリープしたことに気づく。どうやら部長(マキタスポーツ)のしている呪いの腕輪が原因らしいのだが…

 【感想】
 毎日単調な生活をしているサラリーマンを揶揄していると思いきや、本当にタイムリープしているのは笑いました。しかも、あるきっかけを使えば記憶を保持することができるのです。そのため、最初は全然仕事が出来なかった若手社員たちが、何回もタイムリープするうちに学習できるのでどんどん仕事ができるようになったのは笑いました。

 また、日本企業を戯画化しているのも笑えます。アットホームな職場にみえるけれど、遠藤たち若手社員は部長に直接上申できず、一つ上の階層の朱海に相談。さらに彼女も自分の直属の上司に報告と、段階を踏まないとなりません。実際の企業はここまででないところが多いと思いますけど、ダメな日本企業の典型とみんなが想像するような会社になっていたのは笑いました。

 また、最初は仕事をしないで遊び惚けていたけれど、何かのきっかけでタイムリープしなかったら大変という用心から、何度タイムリープしても仕事を繰り返していくというのも笑えます。これまた日本人的な発想だな。クライアント役の池田の慇懃無礼な無茶ぶりも、いかにも彼らしいはまった役柄でした。

 さらに、上映時間の9割ぐらいがオフィスの1室だけ。舞台をみているような濃厚な気分になれます。そして、広告代理店ということもあるのでしょうけど、「ハッピー・デス・デイ」など過去のタイムループものを参考に脱出を図るという発想も、映画オタクの心をくすぐります。

 マキタスポーツと池田しか分かる俳優がいなかったのですが、有名俳優がでていないことでかえってリアル感というか、インディーズの熱気がストレートに伝わってくる感じです。
posted by 映画好きパパ at 22:38 | Comment(0) | 2022年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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