2023年01月04日

REVOLUTION+1

 安倍晋三元首相の暗殺事件を犯人の側から描いたということで話題騒然でしたが、僕の観た回はガラガラ。客席は年配者が大半でした。映画はフィクションとはいえ、オールド左翼の観念的な表現が多く、眠かったです。2022年の映画納めとなりました。

 作品情報 2022年日本映画 監督:足立正生 出演:タモト清嵐、岩崎聡子、高橋雄祐 上映時間:75分 評価★★(五段階) 観賞場所:シネマジャック&ベティ  2022年劇場鑑賞354本



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 川上哲也(タモト清嵐)は幼いころ父親が自殺したうえ、母親は統一教会に入信し一家は貧乏のどん底に。大学にも進学できず非正規社員で苦しい生活を送る彼は、自分が不幸なのは統一教会とそれを応援する安倍元首相のせいだと恨み、ついに暗殺を決行する。

 【感想】
 実際の犯人から名前を変えたことでフィクション性をだしているのでしょうけど、冒頭は実際に安倍元首相が撃たれる映像を使ってますし、統一教会のイベントであいさつした記録映像なども利用しています。統一教会と安倍元首相は実名なんですよね。

 日本では実際の事件を映画化する例が極めて少なく、女王や大統領を実名でリアルに批判する映画を作る欧米とは違うところ。しかし、本作では事件後、わずか数か月での公開とあり、そのことは評価します。僕自身、アベノミクスが日本を救ったと考えているし、何より政治家もふくめて暗殺など絶対に許されないと思っていますが、日本赤軍の事件で逮捕歴もあるオールド左翼の足立監督がどういうふうに映像化するのには興味がありました。

 しかし、足立監督は実在の犯人に取材はおろか、関係者にもあたっていないようで単に自分の観念を川上という男を通じて伝えたいだけ。それも、例えばなぜ与党の大物政治家が統一教会を支援したのかというような構造的な問題に切り込まず表層的に事件を描いているようにしかみえませんでした。

 かつて武力革命を起こそうとしてテロを起こした日本赤軍ですが、大物政治家の命を奪ったことはなく、海外を含めて庶民か平の警察官を殺傷するのは関の山。それが単独で最高権力者を襲った今回の犯人に自分たちが果たせなかった夢を強引にのせ、川上も自分たちの仲間だと思いたかったのか。演出もまったく合わず、独白がしつこいほど多いこと、突然いろっぽい女性が不必要に現れることなど、社会派映画というよりプライベートフィルムのような気がしました。 
posted by 映画好きパパ at 07:05 | Comment(0) | 2022年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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