2023年01月13日

ドリーム・ホース

 ウェールズの貧しい村民たちが馬主に挑戦し、大成功したという実話の映画化。非常にウェルメイドな作風で楽しめるけど、競馬の賞金が安いことにびっくりしました。

 作品情報 2020年イギリス映画 監督:ユーロス・リン 出演:トニ・コレット、ダミアン・ルイス、ジョアンナ・ペイジ 上映時間:114分 評価★★★★(五段階) 観賞場所:川崎チネチッタ  2023年劇場鑑賞8本



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 【ストーリー】
 ウェールズの貧しい村に住むジャン(トニ・コレット)は夫のブライアン(オーウェン・ティール)がケガを言い訳に働かず、スーパーやバーで働いて家計を支えながら、年老いた両親の介護をしている。夢のない生活だけに生きる日々にうんざりしていた。

 若いころ鳩のレースで優勝するなど動物好きなジャンは、競走馬を飼うことを思いつく。もちろん貧しい主婦が馬主になれるわけもなく、村民たちで馬主組合を作ろうというのだ。かつて馬主組合の経験がある会計士のハワード(ダミアン・ルイス)を頼りながら、生まれてきた仔馬を「ドリーム・アライアンス」と名付けて夢を託す…

 【感想】
 かつては炭鉱で栄えたけれども、今は何もない過疎の村。ジャンは子供たちは独立し、かつての鳩レースも寂れてしまい、何も楽しみがない。中年で人生の先がみえてこれでいいのか、というときに実行に移すのがすごい。

 日本とイギリスの差はあるのだろうけど、12人が毎週10ポンド(1600円)という小遣い程度の金額で馬主組合を作って、安い牝馬を購入。生まれてきた仔馬にすべてを託すというのは夢があふれています。アメリカンドリームならぬウェールズドリームといったところでしょうか。

 実際、素人の農園で生まれた馬が活躍するとは思えないのだけど、実話だというからすごい。馬房を作ろうとして近所からクレームが入ったり、馬主組合を作っても参加者がなかなかいなかったりというトラブルを乗り越えつつ、ジャンは夢に向かって邁進します。。最初はやる気のなかったブライアンや、前回の馬主組合で大損して競馬はこりごりというハワードも彼女の熱気に巻き込まれていきます。いくつになってもやる気さえあれば物事は動くというのがわかり、見ているこちらの心も熱くなります。

 レースシーンは迫力のあるものが何回も続き、撮影手法にも興味がわきます。日本と違ってスタートゲートがなくてロープで始まるなどお国柄も感じられますが、一番驚いたのが、ミック・ジャガーも見に来るような大レースの賞金が日本円で450万円ぐらいだったということ。日本でG1レースだったら賞金は億単位になるのに。日本が貧乏になったといわれても、まだまだ金のある所には金があると、変なところに感心しました。

posted by 映画好きパパ at 06:01 | Comment(0) | 2023年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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