2023年01月16日

嘘八百 なにわ夢の陣

 骨董の世界の詐欺をテーマ、に中井貴一のうさんくさい骨董屋と贋作つくりの佐々木蔵之介コンビの3作目。前作までは権力をかさに着る悪徳商人にぎゃふんといわせていたのが今作はあからさまな悪役がおらず、気の抜けたソーダみたいでした。

 作品情報 2022年日本映画 監督:武正晴 出演:中井貴一、佐々木蔵之介、安田章大 上映時間:112分 評価★★(五段階) 観賞場所:109シネマ湘南  2023年劇場鑑賞11本



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 【ストーリー】
 一攫千金を狙っては空振りばかりの古美術商、小池則夫(中井貴一)のところに、大阪秀吉博から総合プロデューサーになってほしいとの依頼が来た。展示の目玉は太閤七品と呼ばれる秀吉の秘宝のうち、唯一、見つかっていない鳳凰の茶碗。小池はそれを見つけ出す難題を迫られる。

 同じころ、カリスマ波動アーティストのTAIKO(安田章大)の所属事務所代表、山根(中村ゆり)から、陶芸家の野田佐輔(佐々木蔵之介)のところに、秀吉が飲むのにふさわしい茶碗を作ってほしいと依頼がくる。どうやらTAIKOたちも独自に秀吉展を開催し、そこで鳳凰の茶碗の発見を企んでいるようだったが…

 【感想】
 ジャニーズの安田を傷つけてはいけないのか、最初は悪役と思ったら実は天才肌の…という感じ。かつては全盛期のSMAPでも香取慎吾が猟奇殺人犯役をしたもんだけど、最近は忖度があるのでしょうかね。また、大阪秀吉博のスポンサー社長(升毅)も嫌味な成金だけど、前作の加藤雅也演じる悪徳古美術商のような悪役ではなかったし。

 小池は「ロマン」と盛んにいっており、秀吉の幻の茶碗が発見されたらロマンに違いないけれど、やはり正月からの定番喜劇としては勧善懲悪を期待するわけで、それがないのは肩透かし。そもそも山根たちは霊感商法みたいなことをしているのだから、思い切り悪役にふれば、まだみられたのに。

 しかも、TAIKOや山根に悲しい過去があるみたいなのだけど、そこをしっかり描くならまだしも、ほとんどふれられず。これでTAIKOに同情しろというのはいささか厳しい。小池の娘いまり(森川葵)との因縁も、わかったようなわからないような感じだし、あと数分のばしてもこのへんを盛り込めばよかったのに。

 中井、佐々木、森川のほか、佐々木の妻役の友近、贋作つくりに協力する町のおっちゃん役の宇野祥平、いんきりプロデューサー役の吹越満らは続投。唯一、みんなのたまり場の飲み屋店主役が、不祥事を起こした木下ほうかがしれっと降板し、土平ドンペイに交代していたのには苦笑しました。シリーズが好きな人だったら見に行ってもいいかもしれませんが、秀吉の秘宝の説明も頭が混乱してきたし、正月のお屠蘇ムードでみるにはちょいと厳しかったかな。
posted by 映画好きパパ at 07:16 | Comment(0) | 2023年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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