作品情報 2022年日本映画 監督:武正晴 出演:中井貴一、佐々木蔵之介、安田章大 上映時間:112分 評価★★(五段階) 観賞場所:109シネマ湘南 2023年劇場鑑賞11本
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【ストーリー】
一攫千金を狙っては空振りばかりの古美術商、小池則夫(中井貴一)のところに、大阪秀吉博から総合プロデューサーになってほしいとの依頼が来た。展示の目玉は太閤七品と呼ばれる秀吉の秘宝のうち、唯一、見つかっていない鳳凰の茶碗。小池はそれを見つけ出す難題を迫られる。
同じころ、カリスマ波動アーティストのTAIKO(安田章大)の所属事務所代表、山根(中村ゆり)から、陶芸家の野田佐輔(佐々木蔵之介)のところに、秀吉が飲むのにふさわしい茶碗を作ってほしいと依頼がくる。どうやらTAIKOたちも独自に秀吉展を開催し、そこで鳳凰の茶碗の発見を企んでいるようだったが…
【感想】
ジャニーズの安田を傷つけてはいけないのか、最初は悪役と思ったら実は天才肌の…という感じ。かつては全盛期のSMAPでも香取慎吾が猟奇殺人犯役をしたもんだけど、最近は忖度があるのでしょうかね。また、大阪秀吉博のスポンサー社長(升毅)も嫌味な成金だけど、前作の加藤雅也演じる悪徳古美術商のような悪役ではなかったし。
小池は「ロマン」と盛んにいっており、秀吉の幻の茶碗が発見されたらロマンに違いないけれど、やはり正月からの定番喜劇としては勧善懲悪を期待するわけで、それがないのは肩透かし。そもそも山根たちは霊感商法みたいなことをしているのだから、思い切り悪役にふれば、まだみられたのに。
しかも、TAIKOや山根に悲しい過去があるみたいなのだけど、そこをしっかり描くならまだしも、ほとんどふれられず。これでTAIKOに同情しろというのはいささか厳しい。小池の娘いまり(森川葵)との因縁も、わかったようなわからないような感じだし、あと数分のばしてもこのへんを盛り込めばよかったのに。
中井、佐々木、森川のほか、佐々木の妻役の友近、贋作つくりに協力する町のおっちゃん役の宇野祥平、いんきりプロデューサー役の吹越満らは続投。唯一、みんなのたまり場の飲み屋店主役が、不祥事を起こした木下ほうかがしれっと降板し、土平ドンペイに交代していたのには苦笑しました。シリーズが好きな人だったら見に行ってもいいかもしれませんが、秀吉の秘宝の説明も頭が混乱してきたし、正月のお屠蘇ムードでみるにはちょいと厳しかったかな。
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